2019.04.18
シリーズ
女性管理職~それぞれのStory~
COLUMN
360度評価
咲子さんのStory<営業→人材紹介会社 社長>
女性がリーダーや経営者として活躍する時代。いろいろな企業で、課長、部長はもちろん、役員や経営者としても能力を発揮する女性が増えてきました。多くの女性が組織内でキャリアを積み上げて抜擢されたり、ときには転職や独立をしたりしながら、自分でポジションをつかんできました。
リーダーとして自然に才能を発揮している女性たち。一方で、先輩たちの活躍ぶりを見て自分にできるか不安になったり、プライベートを大事にしたいと管理職昇進を躊躇したりする方もいらっしゃいます。
リアルワンでは、管理職、マネージャーの方々のマネジメント力向上のためのツールとして360度評価サービスを提供しています。私たちはこの評価ツールを使う立場にある女性マネージャーの方々からリアルな声をお聞きし、これから管理職を目指す方へ勇気が出るような記事をお届けすることを目標にしています。いろいろな方にこのコラムが参考になれば幸いです。
私たちは、多くの女性たちが能力や個性を生かして力を発揮できる社会になることを願っています。
今回のゲスト:咲子様(46歳)
プロフィール:大学卒業後、新卒で入社した企業で法人営業2年、営業企画を6年経験。次の会社で販促企画を3年経験し、大手人材紹介会社に転職。営業を6年間経験した後、小規模人材紹介会社で業務委託契約の営業とし4年間勤務し、その後に独立。現在は人材紹介会社を経営。
【前職】
業種:人材紹介業
職種:営業(業務委託契約)
【現在】
業種:人材紹介業
ポジション:経営者 ※社員は業務委託契約の在宅社員1名のみ
【目次】
1.45歳で思い切って独立した3つの理由
2.すべてが自己責任、仕事や人生の意義を理解できた半年
3.独立したことで、仕事、家庭、自分の時間のバランスが理想的に
4.新しい目標&後輩へのメッセージ
Story
1. 45歳で思い切って独立した3つの理由
大学卒業後に2社で営業や企画業務を経験した後、大手人材紹介会社に転職し、営業職として6年間勤めました。その後、小規模な人材紹介会社に転職し5年目で独立。現在は自分で人材紹介会社を経営しています。社員は業務委託の在宅社員が1名です。
私の場合、管理職経験はないまま45歳で独立開業しました。
独立のきっかけは3つあります。
1つ目は直近の4年間、業務委託契約で人材紹介会社に勤めており、独立してもやっていける自信がついたこと。
2つ目はシリアルアントレプレナーである学生時代の友人から「常に進化しないといけない」とアドバイスされたこと。
そして3つ目。これが一番大きかったのですが、業務委託先の人材紹介会社が新規事業に失敗してキャッシュフローが悪くなったことです。
独立したいという気持ちは転職3年目くらいからありましたが、やはり3つ目の理由が大きなきっかけとなりました。だから、流れと勢いで独立してしまったような気持ちは当初からありました。
2. すべてが自己責任、仕事や人生の意義を理解できた半年
それでも独立して半年たった今、クライアント企業と求職者の価値向上にもっと貢献したいという強い思いで仕事をしています。
何故この仕事をしているのか?
仕事の意義、人生の大義とは何か?
ということを独立してから深く考えさせられました。自分の仕事の意義を再認識でき、何のためにこの仕事をしているかを腹落ちできるようになったと思います。
開業当初は名刺をお渡しする際に「自分は誰も知らない会社の名刺を持っている」と思うと、手が震えました。でも、今はそれを自覚しつつも臆せずに初対面の方にも自分の提供できる価値が何かを、堂々と自信をもって伝えられるようになりました。
自分の会社だからこそ、良いこともそうでないこともすべて自己責任。そう思うとクライアントにも求職者にも、より正面から向き合えるようになったと思います。以前なら相手に伝えることを躊躇するような内容も、今は自分が言うべきだと思ったら遠慮せずに伝えています。
3. 独立したことで、仕事、家庭、自分の時間のバランスが理想的に
夫や友人と食事に出かけるのは私にとって大切な時間です。また、遠方に住む親の介護もあるため、当面は今のバランスを保ちたいと思っています。
満員電車ではなくマイカーや徒歩で通勤ができるようになったこと、オフィスに限らずどこでも仕事ができるようになったことも嬉しいですね。
4.新しい目標&後輩へのメッセージ
5年間は同じ目標で進み、10年後はさらに多くの人に喜んでもらえるような事業に関わるか、投資の道に進みたいと考えています。仕事から完全に引退するのは死ぬ前でよいと思っています。
みなさんの中にも独立開業に興味のある方はいらっしゃると思います。
私の場合は、人材紹介という初期投資が低く独立しやすい事業であったことが開業のポイントでした。
今は、ますます世の中の働き方が多様化しています。
開業したら最後で、絶対に会社員に戻れないというわけではありません。
ですから、事業を起こしたい、独立したいというフツフツとした気持ちがある方は、ぜひチャレンジして自分の思いを叶えてほしいです。
まとめ
いずれも、おもな仕事はマネジメントですが、その求められる適性やポテンシャルは組織の規模やポジションによってかなり異なります。
咲子さんは管理職経験はないまま独立されましたが、
会社の経営という高度なマネジメント職で能力を発揮し、いきいきと活動されています。
すべてが自己責任、すべて自分で決める世界。
この勇気と覚悟の必要なポジションこそが、ますます、咲子さんを成長させることにつながったのでしょう。
企業内の出世、起業、あるいはパラレルキャリアなど今はいろいろな選択肢がありますが、大切なのは、やはりその立場につく“覚悟”なのかもしれません。
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