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2019.03.14

COLUMN

従業員満足度調査(ES調査)

従業員満足度調査(ES調査)の目的とは?質問項目のサンプル、実施手法、結果分析や活用法を紹介

従業員満足度調査とは、アンケートやインタビューによって自社の従業員満足度を測る調査のことを言います。
「社員満足度調査」や「職務満足度調査」と呼ばれたり、「従業員意識調査(Employee Opinion Survey)」や「モラールサーベイ(Morale Survey)」と呼ばれたりすることもありますが、同様の目的を持った調査と考えられます。

従業員満足度については、別の記事「従業員満足度(Employee Satisfaction)」で詳しく紹介しましたが、企業などの組織に勤める従業員や職員が、自分の仕事や仕事のさまざまな側面についてどのように感じているか、どの程度好き(満足している)か、嫌いか(不満足である)を表す概念です。従業員満足度は科学的な研究において、長い歴史と深い蓄積を重ねている最も信頼できる指標だと言えます。

研究結果から、従業員満足度は職務成果(パフォーマンス)、顧客満足(CS)、組織市民行動、非生産的行動、離脱行動といった仕事に関することから個人の私生活にまで幅広く関係し影響を与えていることが明らかになっています。

それゆえ昨今では、従業員満足度を自社の重要な経営指標として位置づけ、人材や組織が活性化しているかどうかを定点観測する企業も増えています。また多くの企業が一年に一回などのペースで定期的に調査することを考えれば、従業員満足度調査は組織の健康診断と捉えられるかもしれません。
この記事では、今や多くの企業で導入されつつある従業員満足度調査(ES調査)について詳しくご紹介していきます。

-関連記事:従業員満足度(Employee Satisfaction)とは何か?定義、研究事例、効用について紹介
https://www.realone-inc.com/information/es122091/

【目次】
1.従業員満足度調査とは?
2.従業員満足度調査は「目的の明確化」が重要
3.従業員満足度調査の手法を比較(アンケート調査 vs.インタビュー調査)
4.調査対象範囲の決め方は?
5.従業員満足度調査にかかる費用は?
6.従業員満足度調査の調査項目(オリジナル質問項目 vs.既存質問項目)
6-1.質問項目の開発、カスタマイズの方法
6-2.質問項目の開発手順(領域、サンプル、テスト)
6-3.質問項目をカスタマイズする際の注意点
7.従業員満足度の質問項目のサンプル
7-1.全体満足度調査の質問項目例
7-2.領域別満足度調査の質問項目例
8.従業員満足度調査の準備~実施までのステップ
9.従業員満足度調査の集計・比較・分析
10.従業員満足度調査結果のフィードバックと活用
11.まとめ

1.従業員満足度調査とは?

従業員満足度調査とは従業員満足度を測定し把握するために実施される調査ですが、目的は大まかに次のような内容に整理されます。

・現状と課題の探求
従業員満足度を把握し、組織の課題と原因を特定する。
・施策の立案と検証
企業の施策立案に役立つ有力な手がかりとして、また施策実施の効果の検証材料として活用しPDCAサイクルを回す。
・経営指標として定点観測
組織や人材の状況を表す経営指標として定点観測する。数値化によって自社の状況が可視化され、企業経営や組織運営に役立てる。
・従業員満足度の向上
調査の実施自体が、従業員満足度の向上につながり、調査を活用することによってその流れに拍車をかける。
・自社の魅力や強みの醸成
従業員満足度の向上によって優秀な人材を惹きつけ、人材の活躍によって企業の強みを築く。

2.従業員満足度調査は「目的の明確化」が重要

従業員満足度調査の実施に向けて検討すべきポイントを紹介します。

まず、従業員満足度調査を実施する目的を明確にします。 目的によって質問項目や結果の集計・分析、従業員へのフィードバック、調査結果の活用方法などが変わります。例えば、毎年実施する定点観測的な位置づけの調査と、ある施策を実施した効果検証という位置づけの調査では、質問項目や分析方法に違いがあることが容易に想像できると思います。
従業員満足度調査の目的については、担当者だけで考えるのではなく、経営層などのキーマンにしっかりと確認し合意を得ておくことが重要です。

3.従業員満足度調査の手法を比較(アンケート調査vs.インタビュー調査)

従業員満足度調査は、一般的にアンケートまたはインタビュー形式で行われます。 現実的にはアンケート調査が大半を占めています。インタビュー調査は数十人の実施だけでも大変ですが、アンケート調査であれば千人単位、万人単位でも容易に実施でき、コストや手間、時間がかからず、満足度を数値化できるなど多くのメリットがあるからです。
最近では特にアンケート調査がWeb(インターネット)で行われるようになり、メリットがより大きくなっています。 しかしインタビュー調査にも大きなメリットがあります。それは調査から得られる情報の深さや充実度です。アンケート調査では得られる情報が設定した質問項目に限られますが、インタビュー調査ではインタビュアーによって話を深めたり広げたりすることもでき、事前に予期しなかったことも聞き出すことができます。

盲目的にアンケート調査と決めつけるのではなく、例えば、小規模な組織を対象にした調査や課題を抱える特定の層への調査などではインタビュー調査を活用するなど、目的や用途によって選択する必要があります。

4.調査対象範囲の決め方は?

アンケート調査であれば、全従業員を対象にした全数調査が一般的です。
従業員の中から無作為に抽出して実施する標本調査もありますが珍しいケースです。
なお、課題を抱える特定の層だけを対象にして調査したいと考えることもあると思います。 その場合でも、状況的に許されるのであれば、全対象へ対象範囲を広げることがお勧めです。特定の層と他の層を比較し分析することでより適切な評価ができるからです。
また、正社員だけでなく契約社員、アルバイト、派遣社員を含めるかなど雇用形態や職位の確認も必要です。昨今では正社員以外の方々の役割が大きくなっており、含めて実施することが多いようです。

5.従業員満足度調査にかかる費用は?

従業員満足度調査を外部委託する場合、費用は事業者によりさまざまですが、比較的多いパターンは、基本費用+回答人数に応じた費用(従量課金)+オプション費用というパターンです。 なかには回答人数に関係なく固定費用であったり、質問項目数に応じて費用が決まる調査もあります。 事業者によって、基本料金は10~100万円、人数に応じた費用は一人当たり300~1,000円など幅があります。オプション費用は、質問項目をカスタマイズしたり、詳細な分析やレポート、調査後のコンサルティング、セミナー、ワークショップ、コーチングの実施などのサービスを付加することで変わってきます。
自社の目的、求める成果物によって適したコースがあるため、目的に照らし合わせて複数のサービスと価格を比較検討し、一番マッチしたサービスを選ぶと良いでしょう。

ベーシックなパターン

基本料金+従量課金(人数増加による課金)+オプション

追加費用が発生する例

・質問項目をカスタマイズ
一部項目のカスタマイズ/完全オリジナル項目の設定
・オプション(成果物・フォローメニュー)の追加
レポート内容/分析内容/コンサルティング/ワークショップ/セミナー/コーチング/フォローアップ研修ほか

6.従業員満足度調査の調査項目(オリジナル質問項目 vs.既存質問項目)

従業員満足度調査で最も懸案となるのが調査項目です。 有益な調査を実施するため、どのような質問項目を使用すればいいのかは頭を悩ませます。 質問項目には、企業が独自に作成するオリジナル質問項目と、業者などが提供する既存質問項目があります。ただし充実した調査を手軽に実施したいのであれば、やはり既存質問項目の利用が最も近道です。 その理由は、まず全国平均値や業界平均値などベンチマークになる基準値が提供されており、自社の結果と比較できるからです。自社の従業員満足度が高いのか低いのかは、自社の結果だけでは判断しづらく、比較できる基準値が欠かせません。

次に、既存質問項目は主要な満足度の領域をカバーしており、漏れなく網羅的に調査できます。
さらに、既存質問項目は慎重かつ丁寧に開発されており、十分な実績を備えている点も挙げられます。これらの条件を備える質問項目を一から作成しようとすれば膨大な時間や労力、費用が発生してしまいます。
なお、従業員満足度調査で使用される質問項目は心理尺度と呼ばれ、心理学、統計学などを基に開発されます。充実した調査には品質の高い質問項目が必要ですが、良識ある業者であれば品質を表す「信頼性」と「妥当性」を検証したうえで提供しているはずです。 信頼性と妥当性の説明は本記事の趣旨から外れるため専門書等に譲りますが、それらの数値が提示されている質問項目を利用することも大切なポイントです。

もちろん既存質問項目にも弱点があります。わかりやすい点では、既存質問項目は開発された満足度の領域に限られるため、自社の要望に合致しない可能性があります。加えて、多くの企業や組織に当てはまるように汎用的に作られており、独自性の強い企業や組織、職種などには適さないこともあります。

最近はインターネットで検索すると無料の質問項目も見かけますが、品質の良い質問項目はやはり費用が発生するため、予算がない場合にはデメリットと言えるでしょう。 ただ、無料の質問項目にも当然ながら著作権は発生するため、その利用には注意が必要になります。

6-1.質問項目の開発、カスタマイズの方法

基本的には既存質問項目での実施をお勧めしますが、企画を進め、調査の回数を重ねるなかで、オリジナル質問項目の開発や既存質問項目のカスタマイズの要望や必要性がでてくることもあります。
質問項目の開発とカスタマイズの手順についての詳細は専門書に譲りますが、ポイントとなる手順や注意点を紹介します。

※詳しく知りたい方は次のような文献を参考にしてください。
村上宣寛 (2006). 心理尺度のつくり方 北大路書房

6-2.質問項目の開発手順(領域、サンプル、テスト)

新たな質問項目は、大まかに次のようなステップを踏んで作成します。
現実的にはStep3またはStep4まで行い完成とするケースが多いようです。

Step1.調査したい領域の定義

調査したい領域を明らかに定義することから始めます。わかりやすい例として、「給与に対する満足度」を測りたいと考えた場合「給与に対する満足度とは何か?」を明確にします。 給与の額なのか? 昇給なのか? 制度なのか? 説明なのか? など、給与と言ってもさまざまな面が考えられます。なお担当者だけで考えると行き詰まることも多いため、周囲へインタビューすることも効果的です。

Step2.質問項目の執筆

次に定義を基に質問項目の草案を執筆します。定義が明確であればあるほど執筆が楽になるため、前のステップが非常に重要です。給与の例にもあるように領域には多様な面があるため、一つの領域に対して複数の項目が必要になります。
執筆は常識的な感覚で作成すれば問題ありませんが、良い項目はわかりやすく明瞭、一般的な表現でなく具体的な表現、直感的に回答できるなどの特徴があります。 回答方法も5段階(「そう思う」~「そう思わない」)などで回答させるのか、チェックリストのよう形式で回答させるのかを決定します。

Step3.パイロットテスト

質問項目の草案を、小規模(数十人程度)のサンプルに対してテスト実施します。
回答のしやすさをチェックし、不適切な項目の見直しを行います。

Step4.大規模サンプルでのテスト

修正した質問項目の草案をより大規模(数百人程度)のサンプルにテストします。
回答結果を統計的に分析し、記述統計、項目間の相関係数、信頼性などから質問項目を精査します。
ある程度の回答規模があれば基準値として比較することもできます。

Step5.より多様なサンプルでのテスト

企業での開発など実務的な場合、このステップは省略されることが多いようです。
しかし、より精度の高い質問項目を開発する場合、このステップにより妥当性の検証と基準値の収集を行うことが必要です。

6-3.質問項目をカスタマイズする際の注意点

上述のように質問項目の開発は労力がかかり、一から開発するケースは珍しく、既存質問項目を自社に合わせてカスタマイズすることが多いようです。
ただし業者が提供する質問項目には著作権が発生するため、了承を得ずにカスタマイズすることはできません。 また業者の了承が得られたとしても、上記のように質問項目には品質が求められるため専門家に相談することをお勧めします。
質問項目の表現を多少変更するだけでも回答傾向が変わったり、適切な回答を得られなかったりするなど、基準値との比較ができなくなる可能性があります。

7.従業員満足度調査の質問項目のサンプル

オリジナル質問項目にせよ既存質問項目にせよ、どのような項目が含まれているべきかについて紹介します。 これまでの研究から質問項目の枠組が提案されており、それを参考に準備すれば大きくずれることはなく、モレも少なくなります。
まず従業員満足度は大きく「全体満足(Global Satisfaction)」と「領域別満足(Facet Satisfaction)」に分けられるとされています。

7-1.全体満足度調査の質問項目例

全体満足は、従業員が仕事上の経験から抱く全体的な、総合的な感情や態度を表します。 従業員満足度調査の中核となる項目であり、自社の状況が他社と比べてどうかといった理解の中心になるものです。
「ウチの会社の従業員満足度は●%」などと言うときは、この全体満足のことを示していると考えられます。

質問項目例:
全体的に考えて今の仕事が好きである。(5段階:そう思う~そう思わない)

7-2.領域別満足度調査の質問項目例

領域別満足は、仕事のさまざまな側面に対する感情や態度を表します。
心理学者のエドウィン・ロック教授(1976)は、これまでの研究から領域別満足「仕事内容」「組織」「職場仲間」「待遇」の4つの領域に整理できるとしています。
領域別満足の結果は、従業員がどの部分に満足や不満足を抱えているのかを明らかにし、自社の強みや弱みがどこにあるのかなど有益な情報を教えてくれます。 例えば、経営方針の浸透に対する満足度が低ければ、メッセージを強化する対策を講じる、待遇面の制度に不足があるとわかれば、見直しを検討するなど具体的なアクションにつなげることができます。
なお、従業員満足度と言うと、給与や昇進など待遇面のことを思い浮かべる方も多いようですが、実は想像するほど従業員は待遇面を重視していないことが数々の調査から明らかになっています。

仕事内容

従業員が自分の仕事についてどのように感じているのかを測る項目。
仕事から得られる意義、責任、能力の活用、フィードバックなどが含まれます。

質問項目例:
・今の仕事は、会社の目標としっかり結びついている。
・自分の得意分野を活かすチャンスがある。

組織

従業員が自分の所属する企業や組織についてどのように感じているのかを測る項目。 経営方針、社風、情報伝達、顧客志向、コンプライアンスなどが含まれます。

質問項目例:
・会社の経営方針に共感できる。
・会社は、従業員のアイデアや意見を真剣に聞いてくれる。

職場仲間

従業員が仕事仲間についてどのように感じているかを測る項目。 経営者、上司や同僚、チームワークなどが含まれます。

質問項目例:
・経営者は、会社の将来像やビジョンを社員にわかりやすく伝えている。
・上司は、仕事の段取りや計画を上手く行っている。

待遇

従業員が働くうえでの待遇や環境についてどのように感じているのかを測る項目。 給与、昇進、昇格、福利厚生、仕事の負荷、働く環境などが含まれます。

質問項目例:
・仕事に見合った給料を得ている。
・仕事量は適切である。

その他

自由記述項目

自由記述の設問は、選択式の質問項目に比べより多くの意見や希望などを伝えられるため好む方も多く、少なくとも1問は設定したほうが良いでしょう。 一方で自由記述の回答は、満足度の低い方からの回答が多い、直近に起こった出来事や印象に残った出来事についての回答が多いなど、偏りやバイアスが生じるため注意が必要です。自由記述の結果だけで判断するのは危険だと言えます。

属性項目

部署、役職、勤続年数、性別など回答者の属性をたずねる項目を設定します。どのような属性を設定すれば調査結果を効果的に活用できるかを考えて設定します。 ただし、あまりに多くの属性項目を設定したり、選択区分を細かくし過ぎると、回答者が「特定されるのではないか」と心配し率直な回答が得られない可能性もあります。回答者の負担軽減などの観点も含め、適度な項目数に絞り込むことが必要です。

8.従業員満足度調査の準備~実施までのステップ

従業員満足度調査の実施方法や準備内容について紹介します。

実施の告知

従業員への告知では、調査の内容、実施方法、スケジュールなどに加えて、調査の目的、活用方法、情報の取り扱いをしっかり説明することが最も重要です。 なぜ調査を実施するのか、調査結果をどのように活用するのかといった調査の意義や、回答情報がどのように取り扱われるのか、秘匿性は守られるのかといった安心感は多くの従業員が気にするため、しっかりした説明がなければ適切な回答が得られなかったり、回答率が低くなったりします。

スケジュール

回答期間は2週間程度とすることが多いようです。 対象人数が多い、アルバイトなどシフト勤務者が多い、夏休み・冬休みなど長期休暇を挟むなどの場合、もう少し期間に余裕を持つこともあります。 なお、実施の準備、集計・分析、レポート作成などの期間を考えれば、完了までに最低でも2カ月程度を予定する必要があります。 調査結果を活用するタイミング(経営者・役員への報告、予算獲得など)が決まっているのであれば、逆算して計画を立てましょう。

Web調査と紙冊子調査

調査の実施は紙冊子調査よりもWeb調査をお勧めします。 費用、労力、時間、ミスの削減、進行管理など、Web調査のほうが圧倒的に優れています。 回答者がインターネットに接続できない、PCやスマートフォンに不慣れなどやむを得ないこともありますが、その場合も、できる限りWeb調査を利用し、紙冊子調査は最小限にしたほうが良いでしょう。

回答管理

せっかく時間、労力、費用をかけて調査を実施するのであれば、100%回答とまでいかなくとも高い回答率を期待したいものです。 そのためには回答状況の管理がカギとなります。Web調査であればリアルタイムで回答状況を確認し、未回答者にはタイミングをみて督促すると効果的です。 進捗管理を適切に行えば80%以上、90%以上といった非常に高い回答率を期待できます。

9.従業員満足度調査の集計・比較・分析

従業員満足度調査の結果の集計や分析手法について説明します。

基本統計量

従業員満足度の結果は正確性や厳密性も大切ですが、経営者や社内に対するわかりやすさも重要です。それゆえ、平均値や割合など、普段使い慣れている数値を使って結果を把握することをお勧めします。

例えば、肯定回答の割合は60%、平均値は3.8といった具合です。
細かい数値や高度な統計手法などにこだわり過ぎると経営者や従業員に伝わらず、目的から議論がずれてしまうこともあるので注意してください。

クロス集計

調査対象全体に加えて、部署、役職、勤続年数、性別などの属性の結果も計算し、属性区分ごとの高低など詳細な結果を確認します。
クロス集計は一階層だけではなく「●●部の男性と女性」など、二階層、三階層と属性を重ねるとより具体的な実情が現れてきます。
ただし属性を重ねすぎると該当する回答者人数が非常に少なくなり、個人の回答内容まで判明してしまうため注意が必要です。
 

比較

従業員満足度調査を継続実施している場合は過去の結果との比較を行います。
また業者の調査であれば、全国基準値、業界基準値、同規模基準値などのベンチマークと比較を行います。

偏差値

可能であれば「偏差値」も計算しておくと便利です。偏差値は高校受験、大学受験などで聞き覚えがあると思います。
全国基準値(平均値、標準偏差)があれば、全国平均値を偏差値50とし自社の偏差値を計算できます。偏差値を算出しておくと、ランキングのように自社が全国でどの程度の位置にあるのか(例:全国上位30%内など)を把握できます。

相関係数

相関係数とは、2つの変数の間の関係性の強さを表した数値を言います。プラスの関係性とマイナスの関係性があり、数値は「-1~+1」の間の値をとります。 例えば、「気温」と「アイスクリームの売上」との間には関係がありそうですが、「降雨量」と「アイスクリームの売上」との間には関係が少なそうです。その「関係ありそう、関係なさそう」を具体的な数値にして表したのが相関係数であり、関係性が強いほど大きな数値で表されます。

従業員満足度調査でもアンケート結果から相関係数を計算できます。回答データをExcelに読み込み関数を使用すれば簡単に計算できます。 例えば質問項目の中で、全体満足を中心に他の質問項目との相関係数を計算し、関係性の強さを確認します。 仮に「経営方針の共感」が「給与への満足」よりも「全体満足」との相関係数が高ければ、「経営方針の共感」が「全体満足」に対してより重要だと考えられ、平均値が高い低いという視点とは違った角度から自社の特徴を知ることができます。

参考:相関係数の判断
相関係数の取りうる範囲と、一般的な判断は次の通りです。

※小塩真司(2017)『SPSS と Amos による心理・調査データ解析[第2版]、因子分析・共分散構造分析まで』をもとに作成。

10.従業員満足度調査結果のフィードバックと活用

従業員満足度調査の結果を、どのように活用するべきかについて説明します。

フィードバック

従業員満足度調査の集計・分析が完了したら、従業員への結果の開示を強くお勧めします。 初めての場合、結果の開示は躊躇してしまうかもしれません。しかし開示しないと最悪の場合満足度の低下につながってしまいます。 また次回の調査で積極的な参加が得られず、回答率が下がったり、有益な回答が得られなかったりする可能性があります。どの程度まで開示するかの検討は必要ですが、できる限り率直に開示することが効果的です。

活用

同様に集計・分析の完了後、速やかに改善策やアクションプラン(行動計画)の立案に取り掛かります。調査から伸ばすべき強みや改善すべき弱みが浮き彫りになっているはずです。それらを基に自社の状況も踏まえて的確な対策を講じましょう。 また会社全体ではなく、部署や拠点などで対処すべき課題と対策もあるはずです。現場の責任者を巻き込み協力して取り組むことも効果的です。

実行管理

改善策やアクションプランを作成したものの、実行されているかどうかのフォローをしていないという声もよく聞かれます。 四半期ごとなど定期的に進捗を振り返ることは非常に重要です。特に徹底したい施策がある、満足度が低迷し危機的な状況など特別な場合には、質問項目を限定した簡易な調査を定期的に実施することも効果的です。
この手法はパルスサーベイ(パルスは“脈”という意味です)と呼ばれ、取り入れる企業も増えています。

検証

次回の調査結果で改善策やアクションプラン(行動計画)の成果を検証できるように準備します。人事異動などで担当者が変更になった場合でも混乱することなくスムースに調査を実施できるよう関連資料、データを分かりやすく保存することをお勧めします。
上手く引継ぎがされず、前回との比較ができないため検証ができなかったとの声も聞かれますので十分注意してください。
調査の企画段階では、ここまでを視野に検討してください。 調査の実施から検証までをしっかりと実施できれば、人材マネジメント、組織マネジメントのPDCAサイクルが回り始め、競合もマネのできない強みになっていくと考えられます。

11.まとめ

・従業員満足度調査の実施では、調査目的、調査項目、調査対象範囲、調査実施方法など検討すべき課題がある。
・従業員満足度は「全体満足」と「領域別満足」があり、領域別満足はさらに「仕事内容」「組織」「職場仲間」「待遇」の
4つの領域に分かれる。
・その枠組みに沿って質問項目を用意するとモレやダブりが少なくなる。
・調査の企画では、調査を実施することだけでなく、調査結果のフィードバックや活用、次年度の検証までを視野に入れて計画する。
・調査成功のカギは、調査内容の企画と準備。十分に余裕をもって取り掛かることが重要。

従業員満足度調査は目的ではなく手段です。
人材マネジメント、組織マネジメントのPDCAサイクルに取り入れて強い企業・組織を作り上げましょう。

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