「上司によって大きな差がある」というのが本音。現在は信頼できる上司のもと成果に貢献 <部下編:mingさん(バックオフィス業務・53歳)/食品製造・販売業> - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2023.01.31

1on1ミーティング『上司の本音・部下の本音』

シリーズ

COLUMN

360度評価

「上司によって大きな差がある」というのが本音。現在は信頼できる上司のもと成果に貢献
<部下編:mingさん(バックオフィス業務・53歳)/食品製造・販売業>

人材育成方法の一つとして注目されている「1on1ミーティング」。もともとはアメリカ・シリコンバレーの企業が取り組み始めたマネジメント手法ですが、現在は日本においても取り入れる企業が増えました。その一方で、「導入したものの効果が見えない」「どのような進め方が正解なのかわからない」というお悩みも多く聞かれます。

このシリーズでは、実際に1on1ミーティングを実施している上司・部下のリアルな声をお届けします。現在1on1ミーティングを実施しているけれど課題感があるという方や、今後導入を検討している企業・担当者の皆様に参考になるコンテンツを目指しています。ぜひ効果を生み出すための1on1ミーティング運営にお役立てください。

リアルワン株式会社では、組織力強化につながる「360度評価サービス」「従業員満足度調査(ES調査)」を提供しています。従業員一人ひとりが生き生きと活躍できる組織づくりを様々な角度から提案しています。

今回のゲスト:mingさん(バックオフィス業務・53歳)

【現在のお仕事】

  • 食品製造・販売業(従業員規模:100人)
  • 勤続年数30年

1. 1on1ミーティングのリアルエピソード
 ・【1on1ミーティングの始まり】会社のフォローはあるものの上司による差が大きい
 ・【実施内容】目標設定のタイミングに合わせて年4回実施。事前にメモを用意して臨む
 ・【1on1ミーティングのメリット】上司との信頼関係ができたことで会社の数字にも貢献
2. 1on1ミーティングのおススメ度
3. ここだからいえる“部下の本音”

1. 1on1ミーティングのリアルエピソード

【1on1ミーティングの始まり】会社のフォローはあるものの上司による差が大きい

1on1ミーティングは全社的な取り組みとして入社時にはすでに開始されていたので、抵抗感なく受け入れました。対象となるのは派遣を除いた全社員で、嘱託社員も含まれます。周囲の反応は人それぞれです。「面倒」「一方的だった」というネガティブな意見も一部あがるものの、「じっくり話せて良かった」とポジティブな意見が大半です。

1on1ミーティングに際しては会社として上司向けの研修を実施しており、ガイドラインも設けるというフォローをしているので、上司が変わったとしても基本的な流れは同じです。ただ、なかには例外的な上司もいました。これは私の元上司の話ですが、人目につかないよう個室で1on1ミーティングを行い、上司の一方的な話に終始するというレアケースでした。

話の内容は私の仕事に対する指摘がほとんどで、話が終わると扉を開けて退室を求めるというやり方です。私の意見は全く聞こうとしません。後輩はこのやり方に反論したのですが、上司は机を叩いて激怒しました。人事や労務に相談しても、この上司は弁が立つため対処が難しいとのこと。他の部署のケースでは、相談や改善提案をしても反応がない上司がいるという話も聞きました。

【実施内容】目標設定のタイミングに合わせて年4回実施。事前にメモを用意して臨む

現在はコロナ禍の影響で在宅勤務となっているため、直属の上司(部長)と出勤日を合わせて1on1ミーティングを実施しています。場所は個室ではなくオープンスペースです。基本は年4回の実施で、目標設定・振り返りのタイミングに合わせて進捗や評価のフィードバックなどを受けています。

具体的にいうと、私からは業務の現状報告と問題点・改善点の抽出、会社や職場への要望などを話し、上司は私に期待することや改善してほしいことなどを伝えてくれます。業務量や内容がプライベートに影響を与えているかといったことを話し合うこともあります。

トータルすると1時間くらいですが、1on1ミーティングに際しては時間内にちゃんと有効な話ができるよう事前準備をしています。たとえば、重い内容は事前にメールなどで伝える、相談や提案をしたいときは理由と手段、ゴールまでのストーリーを整理しておくなどです。忘れないように手帳にメモしておいてミーティングに臨みます。

【1on1ミーティングのメリット】上司との信頼関係ができたことで会社の数字にも貢献

現在の上司はじっくり話を聞いてくれるタイプです。すぐに返答するのが難しい内容を持ちかけたときは、いろいろと調べた上で必ず結論を伝えてくれます。そうしたやり取りの中で信頼関係ができているので、何か困ったことがあったときにも相談しやすくなっています。

具体例を挙げると、以前に経費削減と労力の軽減を目的に、リース車両の返却(廃止)にともなうカーシェアサービスへの切り替えを提案したことがあります。このときも上司が裏側で関連部署に働きかけてくれるなど、私の提案が通るよう協力してくれました。おかげで提案内容が周囲にもしっかり伝わり、実施することができました。結果として労務の改善効果が出ており、経費削減についても今後成果が出てくると期待しています。

会社の数字に貢献できているのは、1on1ミーティングによって上司との信頼関係ができていることが大きいと感じています。所属する部署の全体ミーティングもありますが、そうした場では周囲の意見に押されてしまい、なかなか自分が考えていることを話せません。1on1ミーティングで上司と直接話せるという制度に助けられていると思います。

なおかつ、1on1ミーティングで上司と深い話ができるようになったことで、全体ミーティングにおいても上司から意見を求められたり助言してもらえたりする機会も増えました。

ただ、以前の上司の場合は人格を否定されたり一方的に指摘されたり、1on1ミーティングの役割を果たしていないと感じていました。ですので、1on1ミーティングのメリット・デメリットは、上司によっても変わるというのが正直な感想です。

1on1ミーティングのおススメ度

1on1ミーティングのおススメ度は95%です。

普段の業務上のやり取りではなかなか伝えられないことを話せたり、お互いを知ることができたりするので、業務にとても役立っていると思います。今の上司とは過去に飲み会などで同席したことはあったものの仕事で関わったことがなかったので、知らない部分が多くありました。やはり1対1で話してみないとわからない一面もあるので、1on1ミーティングはお互いにとってプラスになっていると思います。

100%としなかった理由は、準備に相応の時間がかかるためです。

ここだからいえる“部下の本音”

現在は信頼関係のある上司のもと、とても良い環境で仕事ができています。だからこそ、上司の皆さんには「部下の話をしっかり聞いてほしい」「問題点を放置しないでほしい」と言いたい。

個々のメンバーと向き合えるのが1on1ミーティングの役割であり、その結果としてチーム全体の雰囲気が良くなったりパフォーマンスが上がったりするのだと思います。そうした1on1ミーティングの効用に目を向けて、より良い時間となるように意識してほしいです。

まとめ

1on1ミーティングによって上司との信頼関係を築き、業務上のメリットを生み出せているというmingさん。全体ミーティングなどではなかなか発言できないことをじっくり話せるというエピソードに共感した方も多いのではないでしょうか。また、上司によってメリット・デメリットが変わるという点について、同じ課題感を持つ企業も多いでしょう。“部下の本音”から、1on1ミーティングのより良い運営のヒントを得られたら幸いです。

※本記事に使用している画像はイメージです。

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