【第1章】 エンゲージメントとは? - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2021.03.31

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【第1章】 エンゲージメントとは?

エンゲージメント(engagement)は、なぜ今、注目集めているのでしょうか。
より詳しく「エンゲージメント」を知っていただくために、これから4章に分けて「エンゲージメント」をご紹介させていただきます。

目次

1.エンゲージメントとは 

2.エンゲージメントの歴史

1.エンゲージメントとは

リアルワンでは、エンゲージメントを
1. 思考面、2. 情緒面、3. 行動面の3つの側面において、自己が仕事に対し積極的に関与している状態としています。

 

しかし、ネット上の情報や各社が提供する資料では、さまざまな定義や意味合いが示されており、「なんとなくわかったようで、わからない」というすっきりとしない状況ではないでしょうか。
「多少の違いはあるけれど、エンゲージメントってこういうことだよね」という共通理解には至っていない様子です。
私たちは、その主な原因が「エンゲージメントの歴史の浅さ」と「学術分野と実務分野のエンゲージメントの違い」にあると考えています。そこで、皆様の理解に役立てていただくため、エンゲージメントの現在を、私たちなりに整理しまとめました。

2.エンゲージメントの歴史

エンゲージメント(engagement)の意味を辞書などで調べると、

約束 合意 契約 債務 婚約 用 雇用契約 交戦

といった日本語訳が提示されます。
身近な使い方としては、やはり婚約時に取り交わすエンゲージメント・リング(婚約指輪)かもしれません。

多様な意味を持つエンゲージメントですが、組織・人材マネジメント分野で使われるエンゲージメントは、前述のように、 学術分野のエンゲージメントと、実務分野のエンゲージメントの2種類が存在していると考えられます。
内容も大きく異なり、別々の道を辿って発展してきました。

 学術分野ではじめてエンゲージメントの概念が登場したのは、1990年にボストン大学クエストロムビジネススクールのウィリアム・カーン教授が、世界的権威である学術誌「Academy of Management Journal」に発表した論文だとされています。
カーン教授は、モチベーション研究の流れから、エンゲージしている従業員は、自分自身が仕事の役割と同一化しているため、 「頭も、心も、体も(知情意)」、ポジティブに、熱心に取り組むと提唱しました(Kahn, 1990)。

異なる研究アプローチからもエンゲージメントは提唱されています。
1997年に、カリフォルニア大学バークレー校のクリスティーナ・マスラック教授とアカディア大学のマイケル・P・ライターは、エンゲージメントを「バーンアウト(燃え尽き、燃え尽き症候群)」のポジティブな方向への逆概念だと発表しました(Maslach & Leiter, 1997)。

また、バーンアウト研究の流れをくむユトレヒト大学社会科学部のウィルマー・B・シャウフェリ教授らは、 2002年に、エンゲージメントを測定する尺度(アンケート項目)「ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度(UWES)」を発表しています(Schaufeli, et al. 2002)。

カーン教授の定義を忠実に採用したエンゲージメント尺度(アンケート項目)も、2010年に、カリフォルニア州立大学サンマルコス校のブルース・ルイス・リッチ教授らによって開発され、ジョブ・エンゲージメント(job engagement)尺度として発表されています(Rich et al., 2010)。

 一方、実務分野のエンゲージメントは、1990年代、アメリカの調査会社ギャラップ社がはじめて人材・組織の領域でエンゲージメントという名称を使用したとされています。その後の本格的な広がりは、1990年代後半から2000年代前半のITバブルと呼応します。
IT業界に代表される、変化の激しい、高い知識や技術が求められる業界において、人材の重要性と人材の心理面への関心が高まり、 コンサルティング会社などがこぞって顧客に対しエンゲージメントを提案するようになったと言われています。

ギャラップ社は、その後も調査・研究を行い、2002年に同社のチーフ・サイエンティストであるジェームズ・ハーター氏らが 中心となり、学術誌「Journal of Applied Psychology」に論文を発表しています (Harter et al., 2002)。

ちなみに、2017年に発表した報告書では、日本における「熱意のある」社員の割合はわずか6%に過ぎず、調査対象国139カ国中、 132番目と最下位クラスにあると発表され、日本のビジネス界に大きな衝撃を与えました。

 

日本社会へのエンゲージメントの展開は、正式な記録や文章がなく定かではありませんが、私たちが知る限り、アメリカに それほど遅れることなく、2000年代にはギャラップ社をはじめ外資系のコンサルティング会社などにより持ち込まれたと考えられます。

しかし、日本社会での浸透スピードはやや遅く、エンゲージメントが話題として上がるようになったのもここ数年ではないでしょうか。
あくまで私見ですが、現在のエンゲージメントの盛り上がりは、ITサービスへのベンチャー投資バブルと重なり、やや一時的な流行といった印象を受けます。
ITサービスをはじめ、さまざまなエンゲージメント関連サービスが出てくる中で、各社、各人がエンゲージメントを自社都合で 定義しているため、学術分野と実務分野のエンゲージメントの乖離は一層広がり、まったく別物になった印象を受けます。

次に分野と学術分野のエンゲージメントの違いについて詳しく解説していきます。

続編⇒【第2章】 2つのエンゲージメント

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