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2019.08.06

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女性管理職~それぞれのStory~

COLUMN

360度評価

TSさんのStory<政策対話と国際協力を推進する公益財団法人勤務→チーフ・プログラム・オフィサー>

近年は女性リーダーが活躍する時代と言われるように、企業の規模にかかわらず管理職として働く女性が増えつつあります。一方で、仕事ができるにもかかわらず昇進を躊躇する方もいらっしゃいます。

さまざまな企業に360度評価サービスを提供している当社では、先輩女性管理職のリアルな声を聞き出して、これから管理職を目指す方が勇気を持てるようなコンテンツをお届けすることを目指しています。

仕事(出世)か?自分の幸せか?と考える30代女子、管理職になりたくない気持ちやためらいを抱えている方、新しく女性管理職を増やしたいと検討している経営者や人事責任者など、いろいろな方々の参考になれば幸いです。

私たちは、多くの女性たちが能力や個性を生かして力を発揮できる社会になることを願っています。

今回のゲスト:TS様(44歳)

プロフィール:四年制大学を卒業後、1970年に設立された民間レベルでの政策対話と国際協力を推進する公益財団法人に勤務。プログラム・オフィサー時代の最後の2年間で大学院に通学し、修士号を取得。シニア・プログラム・オフィサーになってから結婚・出産して育休後に復職し、現在はチーフ・プログラム・オフィサーとして活躍。

【現在の仕事】
業種:国際対話・共同研究の企画・運営する公益財団法人
ポジション:チーフ・プログラム・オフィサー

【入社からのキャリア】
・入社13年目に管理職昇進
・管理職になった後、結婚・出産し、育休取得
・管理職に復帰し、変則勤務へ移行

【目次】

  1. 勤務方法を変えて管理職でも育児を可能に
  2. チームワークで限られた時間を有効に
  3. 働き方改革は家族の協力があればこそ
  4. 自分らしく働き、さらに輝き続けたい
  5. 女性が自然とキャリアアップできる社会に期待

Story

1.勤務方法を変えて管理職でも育児を可能に

現在の主な仕事は、国際対話・共同研究の企画・運営です。国会議員、政府関係者、民間関係者(企業、学界、メディア、市民社会)の参加を得て、二国間もしくは多国間の対話を重ねることで、日本の対外関係の強化や緊張緩和を促す仕事をしています。

また、特定テーマ(例えば、感染症などの国際的な健康課題)に取り組んでいる日本の関係者の情報共有や対話を促し、同分野において日本がより効果的・戦略的な貢献ができるよう後押しすることもあります。

通常、外交は国(外務省)の仕事と考えられがちですが、日本の国際的なポジションは、民間を含む多様なアクターの活動によって形成されていると理解しています。そうした多様なアクターの間で、日本の国際的役割や対外関係のあり方について対話を促進することで、より良い国にしていきたい、という想いで仕事に取り組んでいます。

結婚と出産を経験したのは、シニア・プログラム・オフィサーという管理職に昇進してからです。私が勤めている組織では、本人の意志確認なく、勤務年数と能力の査定により管理職にステップアップするため、当初は自分が管理職になったという自覚があまりありませんでした。

管理職を自覚したのは、経営会議への参加や、組織のガバナンスを司る理事会・評議員会への陪席などを通じて、経営者側の視点に立った意見や判断を求められる機会が増えてからです。 私は、育休明けに職場復帰する際、時短勤務に自宅勤務を併用するという変則的な勤務形態を取ることを決めましたが、そのような変則勤務の自分に、復帰後、昇進の話をいただきました。

限られた時間で、そのポジションに期待される役割を担えるか不安はあったものの、せっかくの機会と前向きに捉え、その提案を受けることにしました。その決断には、子供が中学校に入るまで、私同様の変則勤務を経験していた上司の理解やチームの協力的な姿勢が大きく影響していたように思います。

今は、このような柔軟な働き方ができていることに、とても満足しています。

 

2. チームワークで限られた時間を有効に

管理職になったことで良かったのは、組織の経営状態への理解が深まったことです。経営を知ることで、同僚が担当している事業の新しい展開や新規助成金の獲得にも、以前より大きな喜びを感じられるようになってきました。

現在はチーフ・プログラム・オフィサーという、一般の会社でいうところの「課長」クラスに相当するポジションで働いています。部下や上司に恵まれ、チームを組んでお互いに知恵を出し合いながら、素晴らしい仕事ができていることにも喜びを感じています。

家庭も育児もある私には、どうしても労働時間に制約があリます。しかし、時間が限られているという意識を常に持つことで、仕事のパフォーマンスを上げることは可能です。具体的には、無責任な形で仕事を抱えこまないように気をつけ、同僚や部下とは日頃からしっかりコミュニケーションを取るように心がけています。また、新規事業を検討する際は、できるだけ、組織全体へのインパクトを意識し、その分野の専門家等と会うなどして、事業案の妥当性や意義を明確にするように努めています。

小さい組織ゆえの管理の難しさはありますが、フレックスタイムや自宅勤務を導入できると、さらに女性が働きやすくなるのではないかと思います。

3. 働き方改革は家族の協力があればこそ

仕事一筋的な生活を送っていた30代後半に結婚したため、結婚当初はどうしても仕事優先になってしまい、生活リズムが合わずに夫と喧嘩することも度々ありました。今は、変則的な時短勤務で働いているので、夫との衝突はなくなりましたが、3年前から二世帯同居をしている義母、実家の母や義姉の手を借りることで、仕事と育児を何とか両立できています。

出勤時間が短く、海外とのやり取りもあるので、自宅で夜遅くまで仕事をすることも多いのですが、もう慣れているのか、家に仕事を持ち込むことに対して、家族から何か言われることはありません。

息子が幼稚園に入園するまでは、週3日託児施設に子供を預けて出勤し、残りの2日は自宅で勤務していました。いま振り返ると、息子と一緒にいるのに子供の相手をしてあげられない状況は、お互いにとって良くなかったと反省しています。数年後、息子に小学校を受験させることを考えており、受験準備による子供と私の負担をどの程度うまくコントロールできるかが直近での大きなチャレンジになりそうです。

理想の生活の時間配分は、仕事が40%、プライベートが60%ですが、今後はもう少し家族や自分の時間をしっかり確保したいです。

4. 自分らしく働き、さらに輝き続けたい

今は、政策対話事業のプロデューサーのように裏方で企画・運営に携わっていますが、今後は、その対話を日本語、さらには英語でファシリテートできるようになりたいと考えています。また、組織を支えるような新しい助成金を獲得できるような企画力、ネットワークも強化していくことも目標です。

自分が今の組織で定年退職を迎えるかどうかは分かりませんが、どんな組織で働くにせよ、経営側に立った判断ができるよう、経営会議や理事会・評議員会の中でさらに学びを深めていきたいと考えています。

 

5. 女性が自然とキャリアアップできる社会に期待

管理職になってから結婚・出産を経験したので、管理職を継続することが私のチャレンジでした。非常に理解のある職場で、変則勤務を取りながら管理職として働き続けることができ、さらに昇進までできたことを感謝しています。

18時までの通常の勤務形態で働くと、20時半には就寝するという子供にとって理想的な生活リズムを守ることが難しくなります。また、いまだに育児・家事の負担が女性に重くのしかかっている現状にあっては、全てを完璧にこなそうとすると仕事を諦める人が増えるのが現実でしょう。

ですから、自宅勤務やフレックスタイム制の導入が進み、子供の送り迎えサービス等が充実していくことで、家庭を犠牲にすることなく仕事を続け、管理職からさらには役員になるような女性が増えるよう願っています。

 

まとめ

結婚や出産をしながら管理職を目指すという女性だけでなく、TSさんのように、管理職になってから結婚や出産を経験する女性は少なくありません。管理職という責任ある立場になってからの家庭・育児と仕事の両立は、想像以上に大変なことです。

家庭に負担をかけずに、かつ責任ある仕事もしっかりこなすには、周囲への気配りと周囲からの協力が不可欠です。TSさんも時間に制限があることを自覚して、無理な仕事を引き受けないようにしながら、家では家族のサポートを得ながら、上手に仕事を継続しています。

自分の仕事だけを優先せず、家族の希望や生活リズムにも配慮しながら、職場でも家庭でもみなが幸せになる働きかたを模索し、実践しているTSさん。彼女のしなやかな働きかたは、家庭を持ちながら管理職として働き続ける女性たちのモデルケースになるのではないでしょうか。

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