まゆさんのStory<金融機関の営業職→管理職> - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2020.03.03

シリーズ

女性管理職~それぞれのStory~

COLUMN

360度評価

まゆさんのStory<金融機関の営業職→管理職>

女性リーダーの活躍が期待される昨今、女性管理職の登用に積極的に取り組む企業が増えました。その一方で、女性たちからは「家庭との両立が心配」「プライベートがなくなるのでは」など、不安の声が上がる実状があります。

このシリーズでは、キャリアとプライベートとの間で悩む女性たちの参考になるコンテンツを目指し、実際に管理職に就いた女性のエピソードを紹介していきます。

リアルワン株式会社では、リーダー育成やマネジメント力の向上に貢献する「360度評価サービス」を提供しています。上司・同僚・部下といったさまざまな階層からのフィードバックは、個々の成長や組織力強化を促します。女性たちが自分らしい生き方を見つけられる社会の実現に向けて、当社ではあらゆる角度から支援していきます。

今回のゲスト:まゆ様(30歳)

プロフィール:大学を卒業後、金融機関に入社。営業事務を1年経験後、個人営業部門に配属され営業担当として活動。5年後に同部署の課長補佐に昇進。

【現在の仕事】
金融機関窓口における個人顧客向け営業

【これまでのキャリア】
・大学を卒業後、従業員規模1万3000人の金融機関に入社
・営業事務を1年間経験
・個人営業部門に配属され、5年間の営業経験を積む
・個人営業部門の課長補佐に昇進

【目次】
1. チームリーダーから管理職へ。周囲の引き立てで若くして昇進
2. マインドが下がっているメンバーの士気をどう上げるか
3. 忙しくても夫婦の時間は意識的に確保
4. 仕事と家庭の両立が大変になったら引き際も視野に入れる
5. 若いころからキャリアを積んでおいて損はない

Story

1. チームリーダーから管理職へ。周囲の引き立てで若くして昇進

大学を卒業後、金融機関に入社して営業事務を1年間経験。その後、個人顧客向けの営業部門に異動し、営業担当として5年間活動しました。目標必達はもちろんのこと、年次が上がるにつれて、自分だけではなく周囲のメンバーの成績も向上するように働きかけてきました。こうした活動に諸先輩方や上司が目を留めてくださり、チームリーダーを務めることになります。

その後、人事異動の際に、上司からの引き立てにより同部署の課長補佐に抜擢されました。29歳のときです。任命されたときは嬉しさと不安が半々という感じでしたが、家族や同僚、友人たちから「若くして管理職とはすごいね!」と応援してもらえ、勇気がわきました。

管理職に就いてからの一番大きな変化は、成果への責任感です。担当者として活動していたときは、チームが目標達成できなくても自分が達成できていれば評価されました。しかし管理職になると、個人での営業活動はなくなり、チームの活動プロセスや実績が自分の成果となります。メンバーを牽引しなければならないという点で、責任感が増したと実感しています。

生活への影響という点では、管理職になってから残業が月20時間弱増え、遅く帰宅することが増えました。私は夫と2人暮らしで子供がまだいないため、今のところは大きな影響はありません。ただ、管理職手当などはなく、年次ごとの昇給のため月給はそのままです。ボーナスでしっかり評価してもらえるものの、割に合うかというと、物足りなさを感じています。

チームリーダーから管理職へ。周囲の引き立てで若くして昇進

2. マインドが下がっているメンバーの士気をどう上げるか

管理職になったからこそ得られたスキルは、組織全体を俯瞰するという「視点」です。それまでは自分だけ、または小さなユニットでしか物事を考えていなかったと気づくことができました。管理職には、組織全体の動きや活動成果を見ながら次の戦略を実行していく、一段高い視点が求められます。この経験を得られたことは、大きな成果だと思っています。

管理職ならではの苦悩は、やはりメンバーのモチベーションを上げることです。とくに、仕事に自信がなく、マインドが下がっているメンバーの士気を上げるのは本当に苦労しています。

失敗例では、私よりも年次が高い先輩をサポートしたときのことが挙げられます。この先輩社員は、やる気はあるものの要領の悪さから残業が多くなってしまい、疲弊していました。そこで、細かい事務作業をサポートするなど営業活動に集中しやすい環境作りを意識したのですが、結果的にはサポートされることが当たり前になってしまい、活動時間を増やせたわけでもなく実績も変わらないという状況になりました。

成功例としては、とくに若手メンバーに有効だったのですが、「褒めて伸ばす」というやり方です。若手の場合、厳しい指導よりも褒められると伸びるタイプが多く、細かなことでも、できたことについてはまず褒める。それから改善点を伝えることで、受け入れてもらいやすくなりました。できないことばかり指摘されるわけではないので、自信を失わずに前向きに取り組めるという効果があったのだと思います。

これらの経験から、できなかったことは必ず自分で振り返らせる機会を設けるということを管理職として意識しています。

マインドが下がっているメンバーの士気をどう上げるか

3. 忙しくても夫婦の時間は意識的に確保

今は主人と2人暮らしで、主人の仕事のほうが忙しく帰りも遅いため、私が管理職になったからといって衝突が発生しているわけではありません。平日は2人とも帰宅が遅いので、各々で夕食を済ませています。無理に時間を合わせようとすると、準備する側も待たせる側もストレスになってしまうからです。

その代わり、お互いに休日出勤は極力避けて、週末は夫婦の時間をしっかり取れるように意識しています。ただ、今後子供が生まれたときに今と同じペースで仕事を続けていこうとすると、親の助けが必要になりそうです。私の実家が近くにあり、「共働きするなら手伝う」と言ってくれているので、とても心強く思っています。

これまで当社の女性管理職は独身のケースが多かったのですが、私は既婚者で、今後は出産・育児の可能性もあります。残業や業務量の調整については、会社に求めたいことの一つです。今は仕事に6割ほどの時間を割いていますが、理想は3割くらいです。夫婦の時間を確保しながら、自分の趣味の時間も持てたらいいなと考えています。

図_まゆさん_現実と理想の割合

4. 仕事と家庭の両立が大変になったら引き際も視野に入れる

管理職に引き立ててもらえたことは当たり前ではないですし、狭き門でもあるため、大変光栄なことだと受けとめています。この機会を生かしてできる限りのキャリアを積み、主婦としての顔だけではなく、社会人としてのアイデンティティを持ちたいというのが私の願いです。そのためには、まず今のポジションで管理職としての姿勢をしっかり身につけ、その後は別部署の経験も経ながら自分自身を磨いていきたいと考えています。

一方で、今後は子供をもうけて家庭のウェイトを徐々に増やしていきたいという意向もあります。親の支援を得られたとしても、思っている以上に仕事との両立が大変であれば、そこが引き際かなとも思っています。キャリア形成も大事ですが、何よりも家庭が大切という価値観を持っているためです。

5年後、10年後にどんな決断をするかはまだわかりませんが、今は「手を抜かずにできることをがんばろう!」という姿勢で進んでいこうと思います。

5. 若いころからキャリアを積んでおいて損はない

女性管理職の数が増えてきているとはいえ、まだ男性のほうが昇進が早い、給料が高いなど経済的な男女格差は縮まっていないというのが日本の現状です。しかしながら、若手のころから少しでも多く成果を残そうと真面目に取り組んでいれば、それを見てくれている人は必ずいます。

実績を上げていてもけっしておごらず、周囲への感謝や気配りを忘れないことも大切です。周囲とのコミュニケーションがうまくいっていれば、必ず引き立ててくれる人が出てきます。一般に、細やかな気配りは男性よりも女性のほうが優れているので、強みになるでしょう。

20~30代の女性には選択肢がたくさんあります。仕事がすべてではありませんが、キャリアを積んでおくに越したことはないと思います。手放すことは、いつでもできるわけですから。まずは目の前のことを一つずつやり切り、組織人として信用してもらうこと。そして、必要とされる存在になることが第一歩です。

社会に羽ばたき、組織に必要とされる存在というアイデンティティがあることは自信につながります。同時に、家庭の息抜きをする場所を持つことで、自分自身のバランスを保ちやすくなるのではないでしょうか。

若いころからキャリアを積んでおいて損はない

まとめ

女性管理職が苦労しているエピソードとして挙げることの一つに、メンバーのモチベーション維持・向上があります。まゆさんも、マインドが下がっているメンバーの士気を高める取り組みを行い、失敗と成功を経験しながら管理職として意識すべきことを学んでいます。

若いころからキャリアを積んでおくことに越したことはないと、力強いメッセージをくれたまゆさん。5年後、10年後にどんな決断をするにせよ、今できることをやり切ることで選択肢が広がることを示してくれています。管理職への昇進に迷っている女性にとって、多くのヒントがあるのではないでしょうか。

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