ぼたんさんのStory<製薬会社の研究職→管理職→専業主婦 兼 学生> - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2019.11.07

シリーズ

女性管理職~それぞれのStory~

COLUMN

360度評価

ぼたんさんのStory<製薬会社の研究職→管理職→専業主婦 兼 学生>

業界や職種を問わず、女性が活躍する場はどんどん広がっています。実績が評価され、管理職に就任する女性リーダーの姿を見ることも珍しくなくなりました。

しかし一方で、結婚や出産などライフステージの変化がある女性にとって、管理職への昇進は喜びだけではありません。仕事とプライベートとの間で悩み、ためらいを抱えている女性も存在します。このシリーズでは、女性管理職のリアルな体験を紹介し、キャリアの選択に悩む女性たちに勇気を与えるコンテンツを目指しています。

リアルワン株式会社では、リーダー育成やマネジメント力向上に貢献する「360度評価サービス」を提供しています。多様な働き方を実現できる社会へと変化しつつある現代。女性たちが自分らしい働き方を選択し、豊かな人生を歩めることを願っています。

今回のゲスト:ぼたん様(39歳)

プロフィール:大学院修士課程を修了後、研究職として製薬会社に勤務。結婚後も研究職を継続し、35歳で管理職に就任。管理職を4年間務めたあと退職。現在は専業主婦のかたわら、博士学位を取得するため大学に通っている。

【現在】
専業主婦・学生

【これまでのキャリア】
・製薬会社に研究職として入社
・結婚後、35歳のときに研究職から管理職へ昇進
・管理職を4年間務めたあと退職

【目次】
1.プロジェクトリーダーを経験したあと、35歳で管理職に就任
2.メンバーそれぞれの価値観を受け入れ尊重する
3.結婚後、プライベートと仕事を両立できず退職を決意
4.博士学位取得と妊活に取り組む日々。復職のために「今」を充実させる
5.女性管理職のスタイルはいろいろ。自分らしさを生かすやり方を

Story

1.プロジェクトリーダーを経験したあと、35歳で管理職に就任

大学院修士課程を修了後、従業員数6,000人規模の製薬会社に研究職として入社しました。8年後に結婚し、その2年後に管理職に就任します。当時、私は35歳でした。

管理職に就くまでの経緯をお話しすると、まずプロジェクトリーダーへの抜擢がありました。研究職の仕事というのは、実験を繰り返す毎日です。入社以来、医薬品の研究に携わってきた私は、時間に関係なくがむしゃらに働いてきました。その甲斐あって、いち早く成果を上げることができ、周囲からも認められていました。そこで、プロジェクトをマネジメントして自分の力を試したいという気持ちが芽生えます。

プロジェクトリーダーに就きたいと申し出たところ、すんなりと希望が受け入れられ、8名のメンバーを率いるリーダーに抜擢されました。しかし、人事制度上では、プロジェクトリーダーは管理職ではありません。チーム内には管理職のメンバーも存在していたため、指示系統の「ねじれ」が生じ、思うようにマネジメントできない状態が続きました。また、職務内容は管理職と同等なのに、給料や権限は一般社員と同じという不遇な環境だったと思います。

このような「ねじれリーダー」としての3年間が過ぎ、ようやく管理職に昇進しました。私がなかなか管理職に就けなかった背景には、年功序列が根付いている組織風土があり、管理職にすべき人材が多数控えていたという状況がありました。 後で聞いた話ですが、30代半ばの女性が管理職に就くには相当ハードルが高かったとのこと。名実ともに管理職になってからは給料も上がり、仕事もスムーズに運ぶようになりました。

プロジェクトリーダーを経験したあと、35歳で管理職に就任

 

2. メンバーそれぞれの価値観を受け入れ尊重する

メンバーとして働いていたときは、成果を上げるたびに「すごい!」と言われ、一目置かれることにモチベーションを感じていました。しかし、管理職に就いてからは「成果を出して当たり前」という見られ方になり、少し寂しい気持ちになったことを覚えています。

ですが、同時に管理職ならではの喜びを実感する機会も増えました。それまでは自分の成果だけを考えてきましたが、部下の育成に目を向けることができるようになりました。

管理職になると、プロジェクト運営だけでなく、人をマネジメントすることも大切な役割になります。ときには部下だけでなく、その家族にまで心を配らなければならない場面もあります。部下のライフスタイルは多様であり、それぞれの価値観を受け入れて尊重する姿勢を忘れないように心がけてきました。

世の中的には、女性管理職の存在はすでに珍しいものではありません。しかし会社によっては、いまだに「女性管理職を輩出すること」そのものをもてはやす傾向があるように思います。女性管理職を特別扱いしたり、採用のアピールポイントにしたりするのはすでに古い考え方と捉え、事業や組織への貢献という本質的な議論が必要なのではないかと思っています。

3. 結婚後、プライベートと仕事を両立できず退職を決意

勤務地の都合があって、結婚後も夫とは別々に暮らしてきました。そのため、夫婦のプライベートはほとんどない状態でした。そのうちに異動願いを出して夫と同居できるようにしたいと考えていましたが、管理職になってからは異動の話を切り出すことができず、そのまま時間が過ぎました。月2回のペースで夫の住まいに通っていたものの、管理職に就いてからはその頻度も減り、夫には迷惑をかけてしまいました。

結局は、プロジェクトがひと段落ついたタイミングで退職という決断に至りました。管理職を4年間務めたあとのことです。仕事とプライベートを両立しようとすると、どちらも中途半端になりそうで、このときの私は気持ち的に両立を考えられませんでした。

退職してようやく夫婦同居がかなったわけですが、子どもを持ちたいと思っていたので、遅すぎるタイミングだったかもしれません。 これまでは仕事に7割の時間を使う生活でしたが、復職後の理想は仕事が3割程度と思っています。夫婦のコミュニケーションを大切にしながら、自己研鑽の時間も持ち続けたいと考えています。

 

4. 博士学位取得と妊活に取り組む日々。復職のために「今」を充実させる

仕事を辞めてからは、専業主婦として100%の時間をプライベートに費やす日々です。また、博士学位を取得するため大学にも通わせてもらっています。会社勤めをしていたころとは違う意味で、充実した毎日を送っています。

さらに、ゆくゆくは母親になりたいという願いを実現すべく、妊活にも積極的に取り組み始めました。何年先になるのか現時点ではわかりませんが、妊娠・出産・育児が落ち着いたら、前職への復帰を考えています。ありがたいことに会社側も受け入れを約束してくれているので、安心して「今」を充実させることに集中しています。

復職したら子育てをしながらの勤務になるので、これまでのようながむしゃらな働き方はできません。研究職に就くことも難しいでしょう。しかし、これまで培った経験を生かせば、これまで以上に効率的な働き方が可能だと思っています。

博士学位取得と妊活に取り組む日々。復職のために「今」を充実させる

 

5. 女性管理職のスタイルはいろいろ。自分らしさを生かすやり方を

女性管理職は、いまや特別な存在ではありません。ですが、女性が管理職に就くことのメリットはあると思っています。母性をマネジメントに生かすなど、男性とは異なる視点から人材や事業を育てることも可能です。そう考えると、男性と同じやり方に固執せず、女性特有のマネジメントで能力を開花させるのが良い方法ではないかと思います。

私の場合は100%のパワーを仕事に注いできましたが、これは私個人のポリシーであって、女性管理職の全員がそうあるべきというわけではありません。実際に、プライベートと仕事をうまく両立している先輩も見てきました。

重要なのは管理職に就くことではなく、管理職になって何を成したいか。管理職というポジションは、あくまでも手段です。実現したいゴールがあるなら、その先に進むための手段として管理職を目指してみることをおすすめします。

女性管理職のスタイルはいろいろ。自分らしさを生かすやり方を

 

まとめ

仕事をバリバリこなして成果を出してきた女性にとって、結婚や出産などで仕事とプライベートの比重を変えることは、思っている以上に大きな選択となります。バランスを取りながら両立を目指すケースもあれば、ぼたんさんのように、いったん退職して復職のタイミングを見計らうというケースもあるでしょう。

ぼたんさんが退職を決意した背景には、仕事もプライベートも中途半端にしたくないという思いがありました。復職後の働き方をイメージしながら新たな目標を定め、自己研鑽を続けるぼたんさん。キャリアの中断をマイナスと捉えず、長期的な視点でライフプランを考えて自分自身を磨き続ける姿勢は、ライフステージの変化で悩む女性たちに勇気を与えてくれます。

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