ミサさんのStory<住宅広告の法人営業→2度の産休→管理職> - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2020.03.25

シリーズ

女性管理職~それぞれのStory~

COLUMN

360度評価

ミサさんのStory<住宅広告の法人営業→2度の産休→管理職>

女性管理職を積極的に登用する企業が増える一方で、女性たちからは「プライベートへの影響が心配」「管理職に就くメリットがわからない」といった声も上がります。

このシリーズでは、キャリアとプライベートとの間で揺れる女性たちに向けて、実際に管理職に就いた女性たちのエピソードを紹介します。管理職になったからこその喜びや苦悩、家庭との両立といったリアルな体験からは、参考にしたいヒントがいくつもあります。

リアルワン株式会社では、リーダー育成を支援する「360度評価サービス」を提供しています。上司・同僚・部下といった各階層から受けるフィードバックは、個人の成長やマネジメント力の向上に役立ちます。当社は、女性たちが自分らしさを発揮できる社会の実現に向けて、さまざまな角度からのご提案を行っています。

今回のゲスト:ミサ様(36歳)

プロフィール: 大学を卒業後、住宅関連のポータルサイトを運営する会社に入社。法人向け営業を経験し、2度の産休を経て管理職に昇進。

【現在の仕事】
住宅広告の法人向け営業

【これまでのキャリア】
・大学を卒業後、住宅関連ポータルサイトを運営する会社(1,000人規模)に入社
・法人営業を2年 → 産休(1年)
・法人営業を3年 → 産休(1年)
・復職後、法人営業を1年務め同部署で管理職に昇進

【目次】
1. 2度の産休を経て管理職に昇進
2. 男性の部下が相談をしてくれない……。理想通りにはいかない毎日
3. 子供との時間をとれない私をフォローしてくれる夫への罪悪感
4. 家族を優先して「後退する」という選択肢も一つの生き方
5. 「男性に負けないように」と気負うと自分を見失う

Story

1. 2度の産休を経て管理職に昇進

大学を卒業後、住宅関連のポータルサイトを運営する会社に入社し、法人向けの営業担当として配属されました。管理職に就いたのは32歳のときで、上司からの打診という形でした。この時点で2度の産休を経験していましたが、管理職は入社したときからの一つの目標。子育てとの両立に不安はあったものの、断る理由はなく、即答で引き受けました。

当社には子育てをしながら管理職を務める女性はいなかったので、大抜擢という見え方だったと思います。ただ、会社としては前例がほしかったという理由もあったのかもしれません。実際に、周囲には「実力よりも前例ほしさで選ばれたのでは?」と噂する人もいました。

主人は別の会社で、私よりも先に管理職に就いています。家庭との両立の難しさを実感しているためか、私の昇進について積極的に賛成はしませんでしたが、協力的な姿勢は見せてくれました。とはいえ、管理職になったことで周囲の目が変わり、責任や仕事量が予想以上に重くのしかかることに。仕事以外のことが考えられなくなり、子供の相手をしていてもどこか集中できず、寂しい思いをさせてしまうことになりました。

給料は手取りで月2万円ほど増えましたが、失うものも大きいと実感したのが現実です。

2度の産休を経て管理職に昇進

2. 男性の部下が相談をしてくれない……。理想通りにはいかない毎日

管理職として苦しかった経験は、男性の部下がなかなか相談してくれないという状況が続いたことです。以前、男性部下が顧客とトラブルになったことがあるのですが、火種は3カ月ほど前からあったにもかかわらず、私が知ったのは問題が表面化してから。男性部下に対する扱い方の難しさを実感しました。

管理職は大変な仕事ですが、部下の成長を見たときには喜びを感じます。私の部署に異動してきた部下で、思うように仕事ができない自分に対して失望し、やる気を失っていたことがあります。私のもとで仕事をするうちに、社内でも表彰されるほどの大型受注ができるようになったときは本当にうれしかったです。実際には幸運もあったとは思いますが、自信を取り戻した姿を見て、管理職として良い仕事ができたなと思いました。

指示命令系が多い社内において、私が目指しているのは「対話」ができる管理職です。なるべく個別に説明しながら指導するよう心がけています。理想通りにはいかないことも多々ありますが、このスタイルは続けたいと思っています。

会社に対して求めるのは、在宅勤務を認めるなど柔軟な働き方を選択できるようになること。現在はセキュリティの問題から仕事は一切持ち帰れませんが、会議の資料を作るにも膨大な時間がかかっています。効率的な働き方を実現できる体制は整えてほしいところです。

男性の部下が相談をしてくれない……。理想通りにはいかない毎日

3. 子供との時間をとれない私をフォローしてくれる夫への罪悪感

管理職になったことでプライベートの領域はかなり侵され、家族への負担を増やしてしまいました。やはり大きかったのは、子供への影響です。仕事の悩みを抱えている状態が多いため、家にいても終始イライラして子供にあたってしまったこともありました。そんな姿を見かねた両親が注意してくるのですが、自分が悪いことはわかっているので、なおさら腹が立って喧嘩してしまうという悪循環に……。

ただ、うれしかったのは、私が休日に起き上がれず主人も出張でいなかったときのことです。上の子供が6歳になったころで、朝ごはんを作ってくれたことがありました。主人に教わったらしい卵焼きを一生懸命作ってくれ、メニューはそれだけでしたが感動的な出来事でした。子供が料理を覚えたことにも気づいていなかった私にとって、寂しい思いをさせたという反省とともに、子供の自立につながっている点もあると感じたエピソードです。

主人は自身も管理職に就いているので、理解を示してくれて本当に助かっています。私のフォローもしてくれるのですが、そのぶん、主人の負担はかなり大きくなっていると感じています。本人は、仕事はそれほど忙しくないと言いますが、日々の睡眠時間は短くなっていますし、趣味の釣りにも出かけず子供の相手をしてくれています。そんな主人に何かしてあげられることはないかと思いつつ、実現できていない自分にもどかしさを感じる状況が続いています。

今は仕事に50%ほどの時間をとられていますが、理想は35%程度。夫婦の時間や子供と接する機会をもっと増やせたらと思っています。

図1‗ミサさん‗現実と理想の割合

4. 家族を優先して「後退する」という選択肢も一つの生き方

管理職は入社時からの憧れで頑張りたい気持ちはありますが、正直なところ、家族に悪影響を与えてまでしがみつかなくてもいいかなと今は思っています。自らリタイアを申し出るつもりはありませんが、仮に降格を言い渡されたら素直に受け止めるでしょう。

理想をいえば、数年後にこの経験を生かして管理職のまま内勤業務に異動できればいいなと思います。けっして内勤業務を軽視しているわけではなく、毎日突発的な事態が起こる営業部門は負担が大きく、家庭に追われている私が上司でいるのは部下にとっても好ましいことではないと感じるところがあるからです。

営業部門で管理職を務めている私の経験は、内勤の部署にとっても貴重なはず。この経験を還元できれば、会社にとっても良いのではないかと考えています。営業の目線を持っている人間が裏方に回れば、今とは違った貢献ができるうえ、私自身のワークライフバランスもとれます。意義のある「後退」という選択肢も加えられるような生き方を模索しているところです。

5. 「男性に負けないように」と気負うと自分自身を見失う

会社の風土によっても違うとは思いますが、女性が管理職に就くことは、やはり「特別」なこととして意識されるケースが少なくありません。私のように、前例のない人事によって広告塔として扱われることもあれば、周囲からひがまれることもあるでしょう。

ですが、本気で管理職を目指すならどんな形でもチャンスは生かすべきですし、妬みは仕事で跳ね返すしかありません。結婚や出産などのライフイベントも意識しつつ、覚悟を決めて取り組む姿勢が大事だと思います。

私自身でいうと、実際に管理職に就いてから、無理に男性の真似をしなくてもいいと実感しました。「男性に負けないように」と気負いすぎると、女性が得意とする細やかな気配りや自分自身の強みを見失いかねません。ただし、女性は感情的になりやすいと決めつけている人も少なくないので、思い当たる節があるときはコントロールする術は身につけたほうがいいです。

女性というだけで理不尽な扱いを受けることもあれば得をすることもあるので、男性と女性どちらが優位ということはないと思います。自分らしさを大事にして、長く活躍できる土台を作ることが大切なのではないでしょうか。

「男性に負けないように」と気負うと自分自身を見失う

まとめ

男性部下との関係性の構築は、女性管理職がぶつかる壁として多く聞かれます。「男性に負けないようにと気負いすぎないことが大切」というミサさんのメッセージは、同じ悩みを持つ女性管理職のヒントになりそうです。

家庭との両立のなかで、「意義のある後退」も選択肢に加えたいというミサさん。管理職の経験を経て、会社への貢献をいろいろな角度で捉えられるようになったからこその視点といえるのではないでしょうか。将来の選択に迷う女性にとって、彼女のエピソードは大いに参考になるでしょう。

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