2022.04.25
シリーズ
Work & Life~それぞれのStory~
COLUMN
従業員満足度調査(ES調査)
Backside_corkさんのStory
自信を持てなかった20代。ターニングポイントは営業先の社長からの引き抜き
多様な働き方が進む今、誰もが自分らしい職業人生を歩める機会が増えているといえます。しかし選択肢が増えている一方で、どのような職業人生を選ぶべきなのか、将来への不安を感じている20代・30代が少なくありません。
このシリーズでは、様々な経験を積んできた先人たちのリアルな職業人生を紹介していきます。今後のキャリアを考える上でのヒントが見つかれば幸いです。
リアルワン株式会社では、誰もが生き生きと働ける組織作りに役立つ「従業員満足度調査(ES調査)」を提供しています。多様な価値観を持つ一人ひとりの人材が充実した職業人生を歩めるよう、様々な角度からの提案を行っています。
今回のゲスト:Backside_corkさん(41歳・男性)
【現在のお仕事】
・業種:製造業(従業員数:3000名)
・職種:営業・機械販売の次長・エリアマネージャー(正社員)
・勤務地:岡山県
・勤続年数:19年
【経歴】
・製造業の会社に入社し、営業の仕事に従事。主任→係長→課長→次長と昇進
目次:
1.【My Work & Lifeチャート】
・20代前半:自分に自信が持てず周囲からの評価を求めていた
・28~29歳:結婚・子供の誕生とライフイベントが続き、責任感から焦っていた時期
・31歳:営業先の社長から引き抜きの誘いを受けたことが全てを好転させるきっかけに
・目先の数字に惑わされず、長期的な視点で良い選択をする
2. 職業人生を充実させるために
・日常の単純作業の繰り返しこそが、じつは仕事の充実感につながっていく
・趣味と同じように、やりたいことと仕事が一致するようになった
・ミレニアル世代へのメッセージ
Work & Lifeチャートから人生を確認してみる
20代前半:自分に自信が持てず周囲からの評価を求めていた
20代前半は何をしていても自信がなく、自分の仕事が会社の利益に結びついているのかわからない時期が長く続きました。
営業は会社の売上に直結する職種ですが、それが果たして自分に対する評価で売上につながったのか、会社の看板によるものなのか、過去の担当者への評価なのか。数字の根拠を考え始めると捉え方が揺らぎ、自分自身の実績を疑うようになっていました。
振り返ってみると、この時期の私は自分が何でもできると思いこんでいたので、周りからの評価を欲しがっていたのだと思います。年齢を重ねる中で、深く考えてもどうにもならないことや自分ができること・できないことが理解できるようになり、無駄に悩むことはなくなりました。今思えば、自分の捉え方次第ということですが、当時の私は真剣に悩んでいました。
28~29歳:結婚・子供の誕生とライフイベントが続き、責任感から焦っていた時期
職業人生でもっとも落ち込んだのは20代後半の頃です。お客様からの評価は自分に対してではなく、過去の実績への評価と感じることが多かったため、「自分の仕事」という実感を持てない日が続いていました。
今思うと、お客様にはいろいろな都合があり、競合相手との勝ち負けにおいても自分の行動だけではコントロールできないことも多かったのですが、当時の私にはそれがわかっていませんでした。
また、プライベートでは結婚したり子供が生まれたりといったライフイベントがあり、変な責任感から焦りを感じて空回りしていました。自分でもうまくできているのかわからず、周囲からの声も素直に受け止められない状態。疑心暗鬼になり、人間関係も悪化しました。自分を変えようと必死になっていた時期です。
31歳:営業先の社長から引き抜きの誘いを受けたことが全てを好転させるきっかけに
ターニングポイントとなったのは、営業先の社長から「うちの会社に来ないか?」と引き抜きの話をいただいたことです。自分を評価してくれているとわかったことで、それまで悩んでいたのが嘘のように、全てを肯定的に受け止められるようになりました。
これは周囲が変わったわけではなく、自分自身の捉え方ひとつで世界が変わったということです。言動が前向きになり、それに呼応するように周囲の人たちも協力的になって、さらにポジティブに仕事に取り組めるという好循環が生まれました。今思えば年齢が若く期待値も込めての引き抜きであり、仕事が特別に抜きん出ていたわけではないのですが、その当時の私にとっては十分すぎる影響を受けた出来事でした。
営業の仕事でも、失敗しても一歩前に進み、チャレンジできたことを肯定的に捉えることができるようになりました。「数打てば当たるはず」と積極的に提案を繰り返して大当たりすることもありましたが、恥ずかしい思いをした失敗もたくさんあります。ですが、数多くの失敗をしたことで、経験値を積み上げることができたのもこの時期です。年齢を重ねた今は、冒険したり、チームを巻き込んで失敗したりすることができないので、たくさんの経験を積んできて良かったと思っています。
結果的に転職はせずに会社に残りましたが、今でも事あるごとに思い出しては、引き抜きの誘いをしてくれた社長に感謝しています。
目先の数字に惑わされず、長期的な視点で良い選択をする
現代はスマホなどで簡単に情報が手に入るため、物を購入するときはネット上にある価格の比較や口コミ評価などで物を購入することが多くなっています。自分で取捨選択しているようで、実際は情報に振り回されている側面があると思います。
仕事で知り合ったお客様の中には、人と人との付き合いの中で商品を購入される方もたくさんいらっしゃいました。目先の数字に惑わされず、長期的な視点で良い選択をされていると感じました。とくにBtoBの業務では、企業同士が長い付き合いになることが多いため、関わる人間も含めた総合的な評価が最終的な自社の利益につながります。この経験は、仕事以外にも日常生活での商品購入など、私のライフスタイルに大きな影響を与えています。
職業人生を充実させるために
日常の単純作業の繰り返しこそが、じつは仕事の充実感につながっていく
表面的には周囲の評価や反応が自分自身の肯定感や自信につながると思いますが、他人を変えることはできないので、自分が変わるしかありません。日常の中での単純作業の繰り返しこそが、じつは仕事の充実度や満足度を高めるための最善の方法だと思っています。それは、日々の業務改善の見直しをはじめ、普段の食事や睡眠も含めてのことです。単純な話、健康を害すれば仕事にもっとも支障が出ます。
ほかにも、精神的な面では自分自身の特徴をつかむことが近道です。たとえば、自分がコントロールできない事柄は深く考えすぎないなど。人間の特性上、全く気にしないことは難しいですが、自分の捉え方のクセを掴んでいれば自分の弱点となることは人に任せる・逃げる・別の方法を探す・真向からぶつかって砕け散るなど、様々な方法を考えることができます。自分に合った処理の仕方を知ることが大切だと思います。
趣味と同じように、やりたいことと仕事が一致するようになった
私にとって仕事とは、人や社会と深く関わることで収入を得られるものと捉えています。20代の頃はプライベートの充実を追いかける時期もありましたが、年を取るごとに自発的に仕事に向き合うことが増えていきました。どうせ同じ時間を過ごすなら、好きなことをやって充実感のある人生を過ごしたい。そう思うようになった結果として、趣味と同じように、自分のやりたいことと仕事が一致するようになった感じです。
スポーツが上手くなることも買い物をすることも、異性にモテたいと思うことも、行き着くところは人との関わりです。仕事と趣味の境界線が曖昧になった時から、仕事を心から楽しめるようになりました。
強制的に労働を強いられると精神的な負担になりますが、仕事を楽しめるようになると精神的な自由を得られます。同じ時間を過ごすなら、楽しんだほうがよいと思います。
ミレニアル世代へのメッセージ
仕事において最終的に行き着くのは「人とのつながり」であり、それを自分自身でどう捉えるかだと思います。社会は需要と供給で動いていくので、本当の意味で自由を獲得することは簡単ではありません。また、財産や不労所得があって仕事をする必要がない人でも、時間や行動の自由が手に入っただけでは満足できず、さらなる自由を求めるというケースを何人も見てきました。
そう考えると、どのみち仕事をするなら楽しんだ人が勝ちです。お金や地位などの社会的評価を追いかけることも楽しいですが、最終的には精神的な自由が一番重要だと感じます。社会で生きていくには一定の制約を受けますが、自分の捉え方ひとつで世界は変わると思っています。
まとめ
20代の頃は自分に自信が持てず、仕事の充実感を得られなかったというBackside_corkさん。営業先の社長からの引き抜きの話が自己肯定感を生み、事態を好転させるターニングポイントになったと語ってくれました。
年齢とともに、自分のやりたいことと仕事が一致し、仕事を楽しめるようになったことで精神的に自由になったという話も印象的です。このエピソードが、仕事への自信や意欲を持てず悩んでいる方の参考になれば幸いです。
※本記事に使用している画像はイメージです。
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