2020.10.12
シリーズ
Work & Life~それぞれのStory~
COLUMN
従業員満足度調査(ES調査)
BabywoodsさんのStory
人生を振り切ってITベンチャーから海外勤務へ
多くの方が充実したワークライフ(職業人生)を送りたいと願っているものの、なかなか思うようにいかないのも現実です。さまざまな壁にぶつかり、将来への不安を抱えている20代・30代の方も少なくないでしょう。
このシリーズは、そんなビジネスパーソンに向け、ベテラン世代の方たちがどんな歩みで職業人生を充実させてきたのか、「Work&Lifeチャート」とともに紹介します。
充実度が上昇したり下降したりする理由はさまざまですが、つまずきや失敗もその先につながるきっかけです。先輩たちがどんなターニングポイントを迎え、今につなげてきたのか。そのストーリーには一歩を踏み出すためのヒントがいろいろあります。
リアルワン株式会社では、従業員の仕事や会社に対する満足度を調べる「従業員満足度調査(ES調査)」を提供しています。人生において多くの時間を費やす仕事が充実し、より豊かな職業人生を歩めることを願っています。
今回のゲスト:Babywoodsさん(43歳・男性)
【現在のお仕事】
・業種:金融決済テクノロジー(従業員規模:120人)
・職種:決済ネットワークエキスパート(正社員/フルタイム)
・勤務地:東京
・役職:ダイレクター
・勤続年数:19年
【経歴】
・システムエンジニア/2年
・テクニカルアナリスト/4年
・プロジェクトマネージャー/4年
・アカウントマネージャー/4年
・決済ネットワークエキスパート/5年
【目次】
1. 【My Work & Lifeチャート】
ITベンチャーへの就職から始まった20~40代の「Work & Lifeチャート」
・シンガポールへの異動と結婚で充実度が急上昇した28歳
・シンガポールでの人間関係に苦慮し、徐々に充実度が低下
・上司との折り合いや上がらない給料、仕事のマンネリに充実度が下がった37歳
・いつの間にか評価されていた「知識の豊富さ」。38歳で昇進し充実度が上昇
・経験が評価され、母校の非常勤講師に
2. 職業人生を充実させるために
・専門分野のトップランナーとして知名度を上げられたら楽しい
・本業への余裕を生むための副業や株式投資も人生を広げる秘訣
・ミレニアル世代へのメッセージ
Work & Lifeチャートから人生を確認してみる
シンガポールへの異動と結婚で充実度が急上昇した28歳
28歳のときに会社の組織再編があり、アジア太平洋地域本部であるシンガポール勤務への応募がありました。私は子供の頃、父親の仕事の関係で香港に住んでおり、充実した思い出や見聞が広がった経験があります。そのときの経験を社会人として実践できると思ったら、後先考えずに立候補していました。
ポジションはプロジェクトマネージャーです。何をするかははっきりわかりませんでしたが、日本語ができる数少ない人材として活躍できそうな予感がありました。また、実際に、人生で一番成長した時期だったと思います。
その頃ちょうど結婚を決めたのですが、相手がマレーシア国籍だったこともあり、シンガポールならいいだろうと思ったのと、海外駐在という響きも「格好いいな」と。これまでで、もっとも充実度が上がった時期だったと思います。両親も海外勤務経験者なので、とくに不安がることもありませんでした。ただ、ちゃんと帰ってくるように、カエルの形の石を持たされて送り出されました。
シンガポールでの人間関係に苦慮し、徐々に充実度が低下
結婚、シンガポールでの仕事と充実した日々が続きました。しかし、シンガポール事務所には、当然、現地採用のアジア系社員が多くいます。そのほとんどから、日本人である私は「給与プラス住宅手当が出ていて、ずるい」と思われていることを感じました。あいさつ代わりに「マンションの賃料はいくら?」とはっきり聞いてくるのには驚きましたね。
上司は台湾人の男性でした。兵役がある国のためか、上司には「イエッサー!」と答えるのが普通らしく、たびたび衝突しました。じつに疲れましたが、日本と世界での見方の違いや、その中にも共通点があること、また、自分に足りない点に気づくことも多くありました。充実度が下降した時期ではありますが、日本に戻ってからも海外事務所と仕事をするうえで役に立っている経験です。
上司との折り合いや上がらない給料、仕事のマンネリに充実度が下がった37歳
37歳から38歳にかけては、寡黙でつまらない上司、上がらない給料、仕事の幅が広がらないことなどが重なり、モチベーションが低下しました。この時期は仕事とは距離を置いて、子供の幼稚園イベントによく顔を出していました。
結果として私生活は充実したものの、仕事はどんどんつまらなくなる悪循環に。そんなときに支えになったのは、10年以上のお付き合いがある取引先の存在でした。短期間で辞めてしまう社員が少なくない職場だったのですが、長い付き合いをしてきたからこそ「信頼されている」と感じることが多く、辞めずに続けることができました。
いつの間にか評価されていた「知識の豊富さ」。38歳で昇進し充実度が上昇
38歳のとき社内でポジションが空き、その部署のマネージャーに「ダメもとで応募します!」と話したところ、「来てくれると思ったよ」という歓迎の言葉とともに異動が決まりました。
気分が一新され、新たなポジションでの仕事がスタート。肩書と給与が上がり、サンフランシスコ本社への出張が増えるなど、新しい出会いや経験も増えて充実度が上がっていきました。
振り返ってみると、いつの間にか社内では「誰より知識が豊富」という点が評価されていたのだと思います。
経験が評価され、母校の非常勤講師に
40歳を過ぎた頃に、OBOG経済人会から母校での非常勤講師をやってほしいと声をかけられ、今は年2回ほど大学生に向けてキャッシュレスの講義をしています。私はけっして優秀な学生ではなかったのですが、経験を積むと、こんな形で母校に役立つこともできるのだなと、学生時代は考えもしなかった今の自分に驚いています。
職業人生を充実させるために
専門分野のトップランナーとして知名度を上げられたら楽しい
今後の職業人生をさらに充実させるためには、私自身について社会的な評判が広がっていったら楽しいなと思っています。今は業界内での評判や知名度に留まりますが、専門誌だけでなく、一般の雑誌や新聞などに専門分野のトップランナーとして掲載していただけるようになれば、私のファンも(敵も?)増えるかなと。
そうなれば、充実度がまた100点に近づくかもしれません。そこから、また下降することもあるかもしれませんが、それもまた経験のひとつになると思っています。
本業への余裕を生むための副業や株式投資も人生を広げる秘訣
私にとって“仕事”とは、生活のための収入を得る術ではありますが、思い起こせば、人との出会いを増やしていくためのツールであったともいえます。いろいろな出会いに恵まれたことを考えると、この仕事をやっていたからこそと思えます。
本業で十分な収入を得られれば、それはそれで幸せですが、副業や株式投資などからも収入を得られると仕事に余裕ができ、それが成績を上げる好循環を生むこともあります。仕事一筋の人間ではなく、幅広い視野で人生を歩んでいきたいというのが私の思いです。
ミレニアル世代へのメッセージ
とにかく、一歩踏み出しましょう。日本だけでは狭い。若いうちに、なんとしても広い世界を経験してください。
まとめ
転職や異動を機に、自身の充実度を高めるための働きかけを積極的に行ってきたBabywoodsさん。モチベーションが下がることがあっても、振り返れば、すべてが経験として蓄積され、それが今の自分の評価につながっているというエピソードを教えてくださいました。
将来への迷いや不安を感じたときの乗り越え方として、経験自体に価値があるというBabywoodsさんのストーリーは、大いに参考になるのではないでしょうか。
Archive :
-
1on1ミーティング『上司の本音・部下の本音』
「このやり方で大丈夫なのか……」上司の不安を払拭するフォロー体制が必要
<上司編:サワさん(係長・43歳女性)/人材派遣業・事務職>従業員満足度調査(ES調査)
-
1on1ミーティング『上司の本音・部下の本音』
「上司によって大きな差がある」というのが本音。現在は信頼できる上司のもと成果に貢献
<部下編:mingさん(バックオフィス業務・53歳)/食品製造・販売業>従業員満足度調査(ES調査)
-
1on1ミーティング『上司の本音・部下の本音』
回を重ねるごとにお互いの自己開示が進み、より深い対話ができる場に
<上司編:さくらさん(マネージャー職・39歳・女性)/広告業・人事部>従業員満足度調査(ES調査)