1on1の効果を高めるには、「1on1ミーティングシート」の活用が有効です。今回は、その1on1ミーティングシートを深掘りします。シートの書き方やメリットを、運用の注意点と共に解説。テンプレートも掲載しますので、ぜひ参考にしてください。
【本記事で得られる情報】
・1on1ミーティングシートとは
・1on1ミーティングシートのテンプレート
・1on1ミーティングシートを活用すべき理
・1on1ミーティングシートを運用する際の注意点
・1on1ミーティングシートの書き方(記入例)
・1on1ミーティングを記録し活用する企業の事例
目次
1on1の効果を高める1on1ミーティングシート

まずは、1on1ミーティングシートの概要を整理しておきましょう。
1on1ミーティングシートとは?
1on1ミーティングシートとは、1on1ミーティングを行う際に用いる「面談用フォーマット」のことです。シートには、以下のような項目を盛り込みます。
・日時
・参加者名
・扱うテーマや話したいこと
・目標
・前回から実施したこと
・最近の気づき
・個人の出来事やトピック
・会社への要望や困っていること
・今後の計画
・フィードバック
紹介した項目は、あくまでも一例です。1on1ミーティングシートの内容に決まりはありませんので、実施目的に合わせた項目をチョイスし、盛り込むようにします。
関連記事:1on1ミーティングとは?効果や目的、失敗しないコツと質問例を解説
Excelで作る1on1ミーティングシート~テンプレートあり
1on1ミーティングシートは、「カスタマイズ・データの集計・分析・印刷・PDF化」がしやすいことから「Excel」で作るのが定番です。とは言え、「Word」で作っても「Googleスプレッドシート」で作っても構いません。
特に、Googleスプレッドシートは機能がExcelに近い上にクラウドで共有できるため、「共同編集やデータ共有が簡単」というメリットがあります。
サンプルとして、1on1ミーティングシートのテンプレートを掲載しておきます。作成する際の参考にしてください(クリックで拡大・縮小できます)。

1on1ミーティングシートのメリット~活用すべき理由

ここで、1on1ミーティングシートを活用すべき理由を考えてみましょう。
【1on1ミーティングシートを活用すべき理由】
・1on1の「質」を担保できる
・1on1を効率的に進めることができる
・部下の成長プロセスを記録できる
・議事録になる
詳しく解説します。
1on1の「質」を担保できる
1on1ミーティングシートを活用することで、1on1の「質」を担保できます。1on1は、実施する担当者のスキルによって、内容にバラツキが生じる可能性があります。シートを活用することで、1on1が体系化され、バラツキが低減。「質」を担保することができるのです。
1on1を効率的に進めることができる
1on1ミーティングは、上司も部下も日常業務を行う中で実施します。シートがあれば、事前準備が可能です。限られた時間の中でも、1on1を効率的に進めることができるでしょう。
部下の成長プロセスを記録できる
1on1ミーティングシートによって、部下の成長プロセスを記録することができます。1on1は、継続的な取り組みです。内容をシートに残せば、部下の成長記録として保存することができるのです。
議事録になる
1on1ミーティングシートは、議事録にもなります。シートには、1on1の内容が記載されています。シートを見返せば、1on1を振り返る議事録として活用できるでしょう。
1on1ミーティングシート~運用の注意点

1on1ミーティングシートの効果を高めるには、注意点があります。ここでは、1on1ミーティングシートを運用する際の注意点を解説しましょう。
【1on1ミーティングシートを運用する際の注意点】
・シートは部下が記入する
・事前に内容を共有しておく
・1on1の前に部下の状態を把握しておく
・シートは上司と部下の双方で保管する
ひとつずつ見ていきましょう。
シートは部下が記入する
1on1ミーティングシートは、部下が記入するのが原則です。シートへの記入は、部下の内省を促進します。なぜなら、シートに記入することで考えや行動が整理され、やるべきことが見えてくるからです。部下の内省を促進する意味でも、シートは部下が記入するようにしましょう。
事前に内容を共有しておく
1on1ミーティングシートを記入した後は、事前に内容を共有しておきましょう。1on1の実施に向け、上司は準備に、部下は思考の整理に役立ちます。
1on1の前に部下の状態を把握しておく
1on1ミーティングシートを効果的に運用するためにも、1on1の前に部下の状態を把握しておく必要があります。部下の状態が分からなければ、成長を支援することはできません。部下の状態の把握は不可欠です。
それには、組織サーベイが効果を発揮します。組織サーベイとは、従業員の状態を可視化する調査のことです。アンケートによって、従業員の状態を明確化。双方向のコミュニケーションを活性化させ、質の高い1on1を実現します。
関連記事:組織サーベイとは?目的や種類、ツール別の質問項目を解説
シートは上司と部下の双方で保管する
1on1ミーティングが終わったら、シートは上司と部下の双方で保管するようにします。また、上司が変わったり、部署を異動したりしてもシートが共有できるように、組織内で体系的に保管することが重要です。
1on1ミーティングシートの書き方(記入例)

それでは、1on1ミーティングシートの書き方(記入例)を紹介します。
【1on1ミーティングシートの記入例:事務職のケース】
現在の目標
経理部のバックオフィス業務のDX化を推進する。
実践したこと
クラウドシステムの活用を検討しているため、3社に資料を請求。随時打合せ予定。
最近の気づき
周囲に聞き取りを行う中で、今まで意識しなかったバックオフィスの問題点に気づいた。
目標を達成するための課題や要望
業務量が増える一定の時期があるため、定型業務をいかに効率化するかが課題。
今後の行動計画
これまでの改善プロセスを継続し、DX化を推進する。
上司のフィードバック
周囲と連携しながら、改善を進めているとの評価を受けた。定型業務の効率化については、業務を細分化することで打開策を見出してはどうかとアドバイスをいただいた。
【1on1ミーティングシートの記入例:営業職のケース】
現在の目標
新商品の売り上げを〇〇%アップさせる。
実践したこと
既存のクライアントはもちろん、新規クライアントの開拓を製造部門と連携して行った。
最近の気づき
クライアントと情報交換を行う中で、新商品の優位性を再確認することができた。
目標を達成するための課題や要望
クロージングの技術を磨きたい。クライアントの課題を早期に汲み取り、商談をリードすることを意識したい。要望としては、顧客管理システムの導入を検討していただきたい。
今後の行動計画
新商品の優位性を訴求するため、SNSの運用を広報部と相談したい。
上司のフィードバック
丁寧な商品説明については、高く評価していただいた。ただ、その丁寧さがクライアントのスピード感と乖離している可能性もある。まずは、クライアントの「身近な相談役」となり、本音を話してもらえる関係性を築いた方が良いとのフィードバックをもらった。
1on1ミーティングを記録し活用する企業の事例

ここからは、1on1ミーティングの内容を記録し活用する企業の事例を紹介しましょう。
株式会社ディー・エヌ・エー
「株式会社ディー・エヌ・エー」は、1on1ミーティングを新人研修の段階から実施し、従業員の育成や配属先の決定に活かしています。その実施スタイルは独特。管理職ではなく、先輩従業員がメンターとなって、1on1をローテーションで行うというものです
年齢差のない先輩メンターが実施する1on1によって、気軽に悩みを相談できる環境を構築。新人のモチベーションアップや離職率の低下を実現しています。
1on1の内容は細かく記録し、新人の成長プロセスを社内で共有。配属先の新たな先輩メンターは、実施する1on1に共有データを活用、継続性のある成長支援と共に人材配置の納得感を高めています。
株式会社ジェイアイティ
「株式会社ジェイアイティ」は、部下の「やる気」を促進する目的で1on1ミーティングを実施しています。導入にあたっては、1on1の目的を全従業員で共有。1on1への理解を深めた上で、実施に踏み切っています。
1on1によって、上司と部下の対話が増加。部下は、経験豊富な上司と話すことで仕事理解を深め、自ら進んで業務に向き合うようになりました。さらに、1on1の内容を記録し全社的に共有することで、従業員の状態の「見える化」も実現しています。
oVice株式会社
「oVice(オヴィス)株式会社」は、部下の成長を支援する目的で1on1ミーティングを実施しています。実施頻度は、2週間に1回。その特徴は、1on1の内容を記録し、行動の振り返りに活用していることです。
部下の成長プロセスを記録、可視化することで、適切にフィードバックを行う環境を構築。部下の成長を効率的に支援できるようになりました。また、記録によって実施状況が明確化されるため、マネージャーのスキルアップにも役立っています。
oVice の事例は、1on1を単なる「対話」の場にするのではなく、記録を組織全体の成長につなげる「戦略的ツール」として活用している好例といえるでしょう。
最後に

1on1ミーティングシートは、1on1の質を高め、部下の成長を支援する上で極めて有効なツールといえます。ただし、その効果を高めるには、部下の状態を把握しておく必要があり、組織サーベイが有効であるのは本文で示した通りです。
組織サーベイを自社で行うことは不可能ではありません。しかし、手間や時間、そして専門的なノウハウが必要になるため、自社で行った場合、十分な結果が得られない可能性が高くなります。
組織サーベイを外部のプロに委託すると、どうしても費用が発生します。ただ、「手間・時間・ノウハウ」といった問題をクリアし、十分な結果を得るためには、プロの調査会社に外部委託するのがベターな選択といえるでしょう。
リアルワン株式会社は、調査・評価の専門会社です。信頼性の担保された組織サーベイ~「従業員満足度調査(ES調査)」「エンゲージメントサーベイ」「360度評価」で、従業員の状態を可視化し、組織力の強化に向けた企業様の施策をサポートします。
従業員の状態を把握し、1on1ミーティングをより効果的な取り組みにしたいとお考えの企業様は、リアルワンの組織サーベイをぜひご活用ください。

