管理職の評価方法とは?評価基準や評価項目、評価シートの例文を紹介

管理職は、組織の持続的な成長において欠かせない存在であり、多くの役割を担っています。その管理職を「どう評価するのか」は、管理職自身のパフォーマンスを左右すると同時に、組織活性化にも関わる重要事項といってよいでしょう。

本記事では、管理職評価の重要性を深掘りすると共に、評価に必要な評価基準と評価項目を解説。合わせて、評価シートの例文を紹介します。

【本記事で得られる情報】

・管理職評価の重要性
・管理職の評価基準と評価項目の具体例
・管理職を評価する際のポイント
・人事評価シートにおける自己評価の例文

この記事を監修した人
青山 愼
青山 愼

立命館大学経済学部卒業。早稲田大学ビジネススクールでMBAを取得。在学中に、「組織学習」や「個人の知の獲得プロセス」に関する研究を経て、リアルワン株式会社を設立。企業や組織が実施する各種サーベイ(従業員満足度調査・360度評価・エンゲージメントサーベイ等)をサポートする専門家として活動。現在は累計利用者数が100万人を超え、多くの企業や組織の成長に携わる。

管理職を評価する重要性

管理職は、企業の理念やビジョンを現場に浸透させ、チームを牽引し、業務の推進を図る中心的な存在です。管理職のパフォーマンスは、牽引するチームのみならず、企業全体の成果に影響を与える重要な要素といえます。

組織活性化の中で、多くの役割を担う管理職ですが、適切な評価によって「強み・弱み」が一層明らかになり、組織に合った形でパフォーマンスを最大化することができます

適切な評価は、管理職のモチベーションや意欲、責任感を向上させるでしょう。それは、企業の生産性や従業員のエンゲージメントを向上させることにもつながります。評価結果を人材育成に展開すれば、リーダー層の質を高めることはもちろん、企業全体の成長を加速させることができるのです。

管理職を評価することは、管理職自身のパフォーマンスを最大化すると共に、企業と従業員の持続的な成長を支え、組織を発展させる不可欠なプロセスといえるのです。

関連記事:中間管理職の役割/ミドルマネジメントに必要なスキル・能力について

管理職の評価基準と評価項目の具体例

評価基準とは、人事評価の際に必要となる「基準」のことです。人事評価における評価基準は、次の3つで構成されています。

【人事評価における3つの評価基準】

・業績評価
・能力評価
・情意評価

3つの評価基準は、管理職を評価する際にもベースになります。ここでは、この3つの評価基準とそれに紐づく評価項目の具体例について解説します。

業績評価と評価項目例

業績評価とは、一定期間にあげた業績を評価するものです。一般的に、目標の達成度を評価する「業績目標達成度」と課題解決の達成度を評価する「課題目標達成度」で構成されます。

能力評価と評価項目例

能力評価とは、業務を遂行するための「能力・スキル」を評価するものです。職種によっては、資格や専門知識を含める場合があります。

情意評価と評価項目例

情意評価とは、仕事に取り組む「姿勢・意欲・頑張り」といった内面的な部分を評価するものです。

関連記事:人事評価基準の作り方/評価表の項目例も紹介

管理職を評価する際のポイント

では、管理職を評価する際のポイントを解説しましょう。

【管理職を評価する際のポイント】

・評価基準を意識する
・人事評価シートを活用する
・定量評価と定性評価を使い分ける
・360度評価を導入する

ひとつずつ見ていきます。

評価基準を意識する

重要なことは、評価基準を意識することです。「業績評価・能力評価・情意評価」といった評価基準を基に、事業内容に則した評価項目を設定。適切な評価を行うことが、管理職のパフォーマンスを最大化し、組織活性化につながります。

人事評価シートを活用する

適切な評価を実現するためにも、人事評価シートを活用しましょう人事評価シートとは、従業員の実績や能力、仕事に対する姿勢など、評価に用いる書類のことです。

【人事評価シートの目的】

・公平かつ客観的な評価を実現する
・人材育成を促進する
・企業の方向性を共有する

人事評価シートには、評価基準に基づく評価項目が記載されています。人事評価シートを有効活用することで、管理職を公平かつ客観的に評価することができます。ただし、評価後はフィードバックが必須です。1on1ミーティングなどを通して、評価結果の共有を図りましょう

関連記事1:人事評価シートの目的と重要性
関連記事2:人事評価のフィードバック方法~コメント例文や面談のポイントを解説

定量評価と定性評価を使い分ける

定量評価と定性評価を使い分けることも重要なポイントです。定量評価とは、成果や実績、行動を数値化し客観的に評価すること。一方、定性評価とは、仕事に向き合う姿勢やコミュケーションなど、数値化できない部分を評価することです。

定量評価は、成果が数値で表される反面、結果に至るプロセスや頑張りといった部分が明確にはなりません。職種によっては、結果を数値化するのが難しい場合もあるため、定量評価と定性評価を使い分けることが求められます。

360度評価を導入する

360度評価を導入するのも効果的です。360度評価とは、評価の対象者を様々な立場の評価者(上司・部下・同僚・他部署の従業員など)が評価を行い、結果をフィードバックする評価手法です。

従来の、上司が部下を一方的に評価する手法とは違い、複数の従業員が多面的(360度方向から)に評価するため「360度評価」と呼ばれています。その目的は、次の通りです。

【360度評価の目的】

・評価に対する納得感の醸成
・公平かつ客観的な評価の実現
・評価対象者の特性や能力の把握
・評価対象者が自覚していない気づきの促進

360度評価は、その目的から見ても管理職の評価にマッチしていることが分かります。管理職が自分自身を振り返り、自らのパフォーマンスを最大化する上で、大きな効果を発揮する評価手法といえるでしょう。

関連記事:360度評価の導入率はどれくらい?活用目的や期待できること・欠点を解説

人事評価シート~自己評価の例文を紹介

先に述べた通り、人事評価シートは管理職を評価する際、大きな効果を発揮します。一方で、管理職である本人が記入する「自己評価」については、「書き方が分からない」といった声があるのも事実です。そこで、ここでは自己評価の記入例を紹介します。職種別に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

営業職の記入例

営業職は、数字だけではなく、仕事に取り組む姿勢や意欲にも目を向け記載します。関連部署とのつながりや連携、クライアントとの関わり方も記載すべき内容でしょう。

【自己評価の例文】

今期は、目標に対して110%の売上を達成することができた。これは、チームのパフォーマンスを最大化できた成果だと考える。関連部署との連携を強化し、クライアントの満足度も高めることができた。その一方で、情報収集が徹底できておらず、新サービスの受注件数が獲得目標15件に対して10件止まりになってしまった。コアな情報をいかに収集していくのか、新年度に向け広く意見を求めていきたい。

事務職の記入例

事務職は、ルーチンワークが多く定量評価が難しいため、仕事に取り組む姿勢や課題解決の方策を具体的に記載します。部下やチームを、どのようにマネジメントしたのかも記載する際のポイントです。

【自己評価の例文】

残業時間を45%削減し、チームの生産性を大幅に向上させることができた。また、「報・連・相」の徹底や情報共有のシステム化など、メンバーの意見を集約し改善策を実行に移すことができた。来期に向け、新たにチームの目標を設定し、メンバーのモチベーション維持とさらなる生産性の向上を実現したい。

技術職の記入例

技術職は、課題に対する技術的な貢献度を記載します。全てを数値化できるわけではないため、効率化やコストダウンの部分は数字で表し、課題解決のプロセスを記載するようにします。

【自己評価の例文】

製品が抱える問題点を分析し、改善案を検討。早急に対策チームを立ち上げ、製品の改良に着手することができた。新設した中間テスト工程によって、不良品の検出率が25%も向上し、歩留まり率がアップ(歩留まり率:70%)。製造現場の生産性を高めることに貢献できている。

公務員の記入例

公務員は、業績評価と能力評価が定期的に行われるため、それに沿って自己評価を行います。仕事に対する積極性や改善プロセス、自分の能力がどう活かされ、どんな成果につながったのかを記載します。

【自己評価の例文】

業績評価については、部下と良好な関係性を築き、目標達成を支援することができた。結果として、全ての部下の目標達成につながった。能力評価については、効率的なテンプレートを作成することで、使用する作業シートの削減に成功。従来、2枚必要だった作業シートが1枚になり、コスト削減にも貢献できている。

最後に

企業が成長していく中で、管理職は大きな役割を担います。管理職のパフォーマンスを最大化するためにも、納得感の高い評価制度が求められているといってよいでしょう。そこで効果を発揮するのが、本文でも紹介した「360度評価」です。

360度評価は、自社で実施することも不可能ではありません。ただし、導入・運用には相応の手間と時間、そして専門的なノウハウが必要になるため、自力で行った場合、十分な結果を得られない恐れがあります

360度評価を専門会社に委託すると費用が発生します。しかし、「手間・時間・ノウハウ」といった問題をクリアし、十分な結果を得るためには、やはり専門会社に委託するのがベターといえるでしょう。

リアルワン株式会社は、100万人超の利用実績を持つ調査・評価の専門会社です。信頼性の担保された「360度評価システム」で、公平かつ客観的な評価制度を構築し、管理職が活躍しやすい環境整備をサポートします。

納得感の高い評価制度を導入し、管理職のパフォーマンスを最大化したいとお考えの企業様は、ぜひリアルワンの「360度評価システム」をご活用ください。

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