こども達からも働く人からも愛される“キッザニア流“魅力あふれる組織、人の育み方とは?~前編~ - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援

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2023.06.16

従業員満足度調査(ES調査)

こども達からも働く人からも愛される“キッザニア流“魅力あふれる組織、人の育み方とは?~前編~

KCJ GROUP様は、こどもの職業・社会体験施設『キッザニア』の企画・運営・開発を行っている会社です。「職業・社会体験を通して、こども達の生きる力を育む」をコンセプトにしたエデュテインメントタウンは、楽しく学べるだけでなく、現代社会に求められる様々な能力を引き出す効用においても研究が進んでおり、社会から大きな期待が寄せられています。

同社ではリアルワンの従業員満足度調査(ES調査)を活用しながら、取り組みを着実に組織文化へと根付かせてきました。社会的貢献度が高い事業を展開している同社において、従業員満足度調査をどのように位置づけて活用しているのでしょうか。前編では、従業員満足度調査を導入したきっかけや活用方法、得られている成果について、企画管理本部 人事総務部 副部長の高橋 正浩様に伺ったお話を紹介します。

後編では、現場スタッフへのインタビューを通じて、キッザニアで働くことの魅力や従業員満足度調査に対する考え、思いをスタッフの視点からお伝えしていきます。

後編はこちらから

(左から、KCJ GROUP株式会社 企画管理本部人事総務部 部長 三島明彦様、同社 企画管理本部人事総務部 副部長 高橋正浩様、同社 専務執行役員 企画管理本部長 上林恭一郎様)※所属・役職は2023年2月時点となります。

<インタビュイー>
KCJ GROUP株式会社 企画管理本部 人事総務部
副部長 高橋 正浩様
(以下、敬称略)

 

<インタビュアー>
リアルワン株式会社
セールスチーム 荒木 美佐緒
カスタマーサクセスチーム マネージャー 鈴木 恵美
カスタマーサクセスチーム レ・ジアン

KCJ GROUPについて

「“日本の将来を創る”という使命感を持って取り組んでいる従業員が多い」

まずは御社の事業内容をご紹介いただけますか?

高橋

弊社は3歳から15歳までのこどもを対象とした職業・社会体験施設『キッザニア』を運営している会社です。『キッザニア東京』(東京都江東区)、『キッザニア甲子園』(兵庫県西宮市)に加え、2022年に『キッザニア福岡』(福岡県福岡市)をオープンして国内3施設となりました。

また、2022年11月にはオンラインで仕事や社会について学べる『キッザニア オンラインカレッジ』もスタートしました。たとえば、ネイリストや声優、衛星通信エンジニアのコースなどがあり、動画とトレーニング、参加型ワークショップなどを通じて自宅にいながら楽しく仕事にチャレンジできます。

このほか、『Out of KidZania』という、地域のさまざまな仕事を体験できるプログラムも提供しています。実際にスポンサー企業を訪れて仕事を体験したり、地域の伝統工芸や町の仕事を体験したり、施設にいらっしゃるのが難しいという方々も気軽にキッザニア体験ができます。

昨今は職業体験ができるサービスがいろいろ登場していますが、キッザニアならではの特長は何だとお考えですか?

高橋

キッザニアの大きな特長は、リアルな体験です。本物に触れて五感で感じるという体験は深く記憶に残るものなので、とても大切にしていることです。説明を聞いて終わりではなく、実際に自分で働いてお金を稼ぐというリアルな体験から、たくさんの学びを得られると考えています。

もう一つの特長は、キッザニアでは社会の仕組みを理解できるようになっている点です。一般的な職業体験や工場見学などでは1種類の仕事を体験するケースが多いと思いますが、キッザニアの場合、たとえば免許を取ったら運転できるようになり、レンタカーを借りたらガソリンを入れて返すというように、仕事の関連性や社会における役割がわかるようになっています。

キッザニアで仕事をすると専用通貨「キッゾ」をもらえるので、施設内で買い物をしたり預金したり、ATMで引き出すといった経済活動によって、お金に関するリテラシーを高めることもできます。自分で稼いだお金でお母さんにプレゼントを買ってあげるといった場面に出くわすと、私たちも感動しますね。

こども達からも現場で働く人からも愛されている会社という印象が強いのですが、“キッザニアブランド”の魅力についてどのようにお考えですか?

高橋

キッザニア東京だけでも約100種類の仕事やサービスを体験できるので、こども達からすると好奇心が刺激されたり、将来の夢が見つかったりするワクワクする場所になっているんじゃないかなと思います。

保護者の方からすると、こどもの成長を間近に見られる機会になっています。たとえば、モノづくりに夢中になっているお子さまもいれば、隣の子に手を貸したり、リーダーシップを発揮したりするお子さまもいます。弊社のプロモーションでも「知らなかったけど、こんな顔するんだ」というキーワードがありますが、普段の生活ではなかなか見ることができないお子さまの成長を目の当たりにして、感動している保護者の方がたくさんいます。

私たちはお子さまに対して大人と同じように接するので、敬語で話しますし、一人ひとりの意思を尊重することを大事にしています。ただし、安全・安心であることは最優先しているので、保護者の方にとっては安心してこどもを任せられる施設になっていると思います。

働いている従業員はこどもが大好きという人が多いですし、日本の将来を創るという使命感を持って取り組んでいる人も多く、この点は弊社の特徴かもしれません。事業を通じて日本の未来に貢献できると真剣に考えていますし、そうした社会的な意義を感じながら仕事をしている従業員が多いですね。

御社の経営方針やミッションについて教えてください。

高橋

経営方針は「日本の未来を拓くこども達が、これからの実社会で生きる力を育むための学びの機会を提供し、真のエデュテインメントを目指す」ことです。ミッションは、学校だけでは学ぶことが難しい非認知能力(※)が身につくことに代表される、教育的価値の提供です。現在は3歳から15歳までを対象としていますが、将来的には高校生や大学生、社会人まで拡大していけたらと考えています。

事業のテーマがエデュケーション(学ぶ)とエンターテイメント(楽しむ)を融合したエデュテインメントですので、この分野におけるリーディングカンパニーでありたいと思っています。

※非認知能力:学力テストなどで測ることができる認知能力以外の能力(創造力や思考力、取り組み姿勢などあらゆるものが含まれる)

KCJ GROUPで働くスタッフに求める能力やマインドセットはどのようなものですか?

高橋

大きな捉え方でいうと、ホスピタリティは非常に重視しているキーワードです。お子さまや保護者さんに対してだけでなく、一緒に働く仲間に対しても思いやりと誠意ある行動をとってほしいと思っています。

また、弊社の事業は人材育成事業であるため、提供する私たち自身も学び続けなければなりません。意欲的に学び続け、新しい価値提供へとつなげていくこと。同時に、お子さまや仲間の成長を見て喜びを感じられる人を求めています。KCJ GROUPで活躍している従業員も、以上のような点が共通の特性になっています。

従業員満足度調査について
「従業員満足度調査は従業員が会社への期待を伝える機会」

2019年から継続的にリアルワンの従業員満足度調査をご活用いただいています。導入したきっかけやリアルワンを選んだ理由を教えていただけますか?

高橋

従業員満足度調査を導入することにしたきっかけは、自社の課題・問題点を定量・定性の両面で客観的に把握できるようにすることです。肌感覚としてはなんとなくわかっていますが、感覚値だけでは改善すべきことの優先度をつけられません。

もちろん、人事からは見えにくい問題が潜んでいることもあるので、まずは自社の課題・問題点を見える化することが先決と考えました。社内リソースは限られているので、どういった施策をどの順番でやっていくのかを考える上でも従業員満足度調査は必須という判断に至っています。

リアルワンの従業員満足度調査を選んだ理由は、専門家の知見から調査結果についての考察をいただけるなど、調査後のフォローが手厚いことです。満足度の数値を見ても素人では解釈に迷うことが多いですし、的確に分析できなければ調査を実施する意味が半減してしまいます。

また、調査結果の報告においてもリアルワンから直接、経営層や従業員に説明してもらえる点がとても助かっています。調査設計を行っている専門家からお話ししてもらうことで、納得感を醸成しやすいというメリットを感じています。

御社では従業員満足度調査をどう位置づけ、どのように活用されているのでしょうか?

高橋

従業員満足度調査を用いて組織の状態を年1回のペースで定点観測し、改善のための施策の検討と優先順位付けに活用しています。施策の検討ではプラスアルファで強化すべきことと、マイナス面においてすぐに改善しなければならないことの両方ありますが、これらを的確に抽出する上で従業員満足度調査を役立てています。すでに施策を講じている項目については、満足度の数値がどのように変化しているのかをモニタリングしてPDCAを回していくという使い方です。

調査結果と分析は非常に細かいところまで出してもらっているので、経営層と従業員に開示する際は、わかりやすくサマリーにまとめています。人事や経営層からすると耳の痛いコメントも正直あるのですが、これらは会社に対する期待だと受け止めています。

従業員が率直な意見を出してくれるのは大変良いことですし、従業員満足度調査は従業員が会社への期待を伝える機会です。普段はなかなか意見を言わない従業員であっても、声なき声を持っているものです。毎回、高い回答率となっているのも何らかのリアクションを期待してのことだと思っています。一人ひとりの声をしっかり吸い上げて、具体的な施策に反映していくことが重要だと考えています。

従業員満足度調査を導入したことで変化はありましたか?

高橋

一番大きな変化は、昨年4月に新人事制度を作ったことです。今の時代に合わない古い制度が残っていることに以前から課題感を持っていたのですが、従業員満足度調査でも問題点が明確になったので、取り組みをスタートして新しい制度に切り替えました。まだまだ改善すべき余地は残っていますが、従来の制度の問題点を大幅に改善することができました。

ESの向上なくしてCS(顧客満足度)の向上はないと考えているので、より良い会社・組織を作ることで、お客様に提供できる価値をより高めていくのが理想ですね。

今後の展望
「『やっぱりキッザニア出身者だよね』といわれるような人材面でのブランディングを図りたい」

組織や従業員に関して、今後どのような取り組みを検討されているのでしょうか?

高橋

ありたい組織像・求める人材像に対して、どのような人材育成や人事施策が有効なのかを見極めて実施していくことです。従業員満足度調査によって課題の特定や施策の成果を可視化できるようになったので、次は人材育成や自発的なチャレンジの促進という面にも目を向けていきたいと考えています。

昨年からKCJ GROUP 改善アクティビティ プロジェクトという取り組みをスタートしており、現場の改善活動の成果を発表する場を設けています。これまでにないやり方や目の付け所でサービスのクオリティや働きがい、働きやすさの向上につながっている行動など、どんなに小さなことでもいいので発表して仲間とシェアするというものです。

上司がその場で褒める、承認するというクイックフィードバックの仕組みにすることで、チャレンジしやすい職場環境をつくるという狙いがあります。良い取り組みはどんどん真似してほしいですし、応用できることがあればチャレンジしてほしい。従業員同士でシェアすることで「こんなときにすごく助かった、ありがとう」というように、お互いのモチベーションにつながったり良い連鎖が生まれたりすることにも期待しています。

こうした新しい施策がしっかり根付くと、翌年の従業員満足度調査の結果が楽しみになります。施策による指標の変化をしっかり確認して、より良い組織づくりに活かしていくというように従業員満足度調査を活用していきたいです。

今後、リアルワンの従業員満足度調査に期待することはありますか?

高橋

要望という点でいうと、やはりコメントの分析がとても難しいのでサポートしてほしいなと。調査結果を見ると、どうしてもコメントのほうに意識が向いたり印象に残ったりしがちですが、強い意見に引っ張られるとミスリードしてしまう可能性が出てきます。専門家の見地から、テキスト分析についてもアドバイスをいただけると嬉しいです。

(左:リアルワン株式会社 レ・ジアン/中央:鈴木 恵美/右:荒木 美佐緒)

人事の立場から考える5年後、10年後の企業ビジョンを教えてください。

高橋

人事の視点からいうと、「やっぱりキッザニア出身者だよね」といわれるような人材面でのブランディングを図りたいという思いがあります。たとえば、さまざまな事情で退職したり転職したりしても、キッザニア出身者として輝きを放っている、そんな人材が育つ企業でありたいです。

こども達を取り巻く環境が目まぐるしく変化している中で、弊社の事業はますます社会からの期待が大きくなっていくと思っていますし、やらなければならないという使命感も持っています。私も施設に出向く機会があるのですが、お子さまの笑顔や真剣な表情を見るとやっぱり社会的に意義がある事業だなと実感しますし、従業員の働きがいや働きやすさをもっともっと向上させたいという気持ちになります。

組織力を紐解くと、一人ひとりが持つ力が十分に発揮できていることがやはり重要です。一人ひとりの成長を支援できるよう、人事として取り組んでいきたいですね。

後編へ続く

KCJ GROUP 株式会社

業種:こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」の企画、運営、開発

従業員数:2,500名(契約社員・アルバイトを含む)

サービス名:従業員満足度調査

WEBサイト:https://www.kidzania.jp/corporate/

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