真摯な問いかけの先に、従業員満足度向上の施策を探る 〜ガスパルのワークショップ活用法〜 - 従業員満足度調査・360度評価のリアルワン株式会社 - 人と組織の成長を支援
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2022.01.14

従業員満足度調査(ES調査)

真摯な問いかけの先に、従業員満足度向上の施策を探る
〜ガスパルのワークショップ活用法〜

従業員満足度調査は日本でも一般的な手法になってきました。しかしその反面、「導入してその結果を活用するために、どう展開すべきか分からない」との声もまだまだ聞かれます。

今回はリアルワンの従業員満足度調査を長年利用し、組織開発や社内活性化に役立てている株式会社ガスパルにスポットを当てます。

また、今回は、従業員満足度調査終了後の結果報告会にて、経営層を含めたワークショップを初めて開催。調査結果報告の概要から、ワークショップの模様、そしてワークショップ開催までの実行チームの試行錯誤と今後の展開まで、余すところなくレポートします。調査結果の活用方法や、新たな組織開発の手法にご興味のある人事ご担当者様は、参考にしていただければと思います。

■第一部 経営方針への共感を糧に、さらなる働きがい向上を目指す
〜従業員満足度調査報告会〜
■第二部 決めない対話が生む、新しいアイデア
ワールドカフェ 〜ガスパル・カフェへようこそ〜
■第三部 立場を超えた気さくな意見交換が、組織を活性化
「ガスパル・カフェ」の活用法

経営方針への共感を糧に、さらなる働きがい向上を目指す
〜従業員満足度調査報告会〜

株式会社ガスパルは、地方子会社を含め全国100事業所でLPガス・都市ガスを供給し、高度な保安システムを構築しお客様のライフラインを担う会社です。高い専門性と経験値を兼ね備えた弊社の従業員満足度調査(※1)を長年に渡ってご利用され、組織や従業員の状況を把握することで、組織の成長戦略の指針作りにご活用いただいています。毎年実施させていただいている報告会も、今回で7回目。ここでは、その時の模様をお届けいたします。

2021年6月24日に「従業員満足度調査報告会」が開催されました。会は株式会社ガスパル本体をかわきりに、北からガスパル東北、近畿、中四国、九州の関連会社の順に行われ、様々な調査結果が報告されます。
中でも全体の総括とも言える本体「全体満足」は、大多数の方が「満足している」との結果でした。全体満足は、従業員が仕事や会社についてどの程度満足して働くことができているかを表す指標です。非常に良好と言える結果ですが、今後「ガスパル愛」をさらに高められるかが焦点です。                               (全体の満足割合は過半数を大きく超えている)

次いで、「個別の調査項目」では、仕事内容の領域で6側面、組織の領域で7側面、職場仲間の領域で7側面、待遇の領域で8側面が用意され、それぞれに調査が行われました。領域別の満足度調査は、企業や組織のさまざまな側面を網羅的に探ることで、「強み、弱み」や今後の課題などが把握でき、いわば”組織の健康診断”ができる調査です。

報告では「経営者の価値観やビジョン」に対する満足割合が高く、骨太な方針に対して従業員が支持していること、加えて、インフラを担う会社の社会貢献性に対して、意義と責任感を持って仕事できている様子が窺えました。

代表取締役社長 橋本俊昭氏は、「従業員満足度調査の結果は、さまざまな面でコロナ禍の影響がマイナスに及ぶと考えていた。しかし、私たちはインフラ業界であり、待遇面や規模感でも安心感を出せるはず。今後は社内要因を精査して、従業員の働きがいを向上させたい」と、調査結果を予測の範囲内としながらも、活用による今後の決意を語りました。

(左:株式会社ガスパル 代表取締役社長 橋本 俊昭氏 右:リアルワン株式会社 代表取締役 青山 愼)

※1 従業員満足度調査(ES調査)…企業などの組織に勤める従業員や職員が、自分の仕事や仕事のさまざまな側面についてどう感じているかを表す概念。調査結果を通して、組織の今の状態や課題を明らかにし、その後の施策に繋げていく。

決めない対話が生む、新しいアイデア ワールドカフェ
 〜ガスパル・カフェへようこそ〜

「ワールドカフェ」とは、カフェという名前にあるように、リラックスした雰囲気の中である特定の「問い」について対話する組織開発の手法です。別名「決めない会議」とも言われ、時間内に何かを決める目的を持たずに対話します。今回、株式会社ガスパルでは経営層を中心に、計11名の従業員の方にご参加いただき、ざっくばらんな意見交換をしていただきました。

ワールドカフェの目的とルール

【目的】
・複数のテーブルで話し合われた内容をつなぎ合わせ「新しいアイデア」を育む
・話し合いの中での「人間関係の質」を高める

【7つのルール】
√この会や会話を楽しんで
√設定した問いに意識を集中して話す
√発言は全員で“積極的かつ簡潔に”
√自分のこだわりを捨て、相手の話に耳を傾ける
√質問は否定ではなく建設的なものを
√アイデアは紙に書き、つなぎ合わせる
√オープンな対話には「安全な場」となることを配慮する
 ∟役職は気にせず対等な立場で参加
 ∟発言内容とその人の人格は切り離す
 ∟「間違いだ」「絶対に〇〇だ」など断定しない
 ∟判断や決定は保留する
 ∟議論の場にしない(言い負かさない)
 ∟社交の場にしない(その場しのぎにしない)

【進め方】
・4人程度で一つのテーブルごとに設定された「問い」について対話を2回行う
・20分区切りで、経過後に各テーブル1人(ホスト)を残して、他の人は違うテーブルに移る
・移った先ではテーブルホストが、前の回の内容を手短に共有する
・対話終了後に、各チーム代表者から話し合いの内容を発表
 

(ワールドカフェでは、web上のルームごとに活発な意見交換が行われた)

ワールドカフェの「問い」とその答え

【問い(テーマ)】
・今「ガスパル」に起きていることは何か? より満足度をあげていくためには?。
・その上で、私たちが今年取り組むべきことは何か?

Aチーム

<より満足度をあげていくためには?>
・若手社員の満足度をあげていくことが鍵になる。
・将来のキャリアについて、具体的にイメージしてもらえるよう対策を検討する。
<今年取り組むべきことは?>
・この一年の取り組みと成果を社長自らが現場に説明する。
・ガスパルの将来像のビジョンや、自分たちの仕事が将来のエネルギー問題に貢献することを理解してもらい、モチベーションを高める。

 

Bチーム

<より満足度をあげていくためには?>
・お客様目線の施策、サービスといった観点でまだまだ考え得ることがある。
・現場の目線に立った指示が本社からだせていない点もあるのではないか?現場と本社の相互理解を向上させたい。
<今年取り組むべきことは?>
・業務の棚卸しを通して、現在の業務をスリム化する。
・社員の更なるキャリア創出についても迅速に取り組むと良いのではないか。

 

Cチーム

<より満足度をあげていくためには?>
・要員不足の中で業務ボリュームが増加したり、社員の挑戦機会が減少してしまうようなことがあれば危機感を感じる。
・新卒20代〜30代前半の、満足度はさらなる向上が図れるのではないか。
・強みと考える保安体制をより強固にしていくことも大切である。
<今年取り組むべきことは?>
・社員同士が連携しチームとして業務に取り組むことで仕事のやりがいにつなげていくことはできないだろうか。
・業務マニュアルや教育テキストが整備されており、会社からのサポートは手厚いと感じる反面、過保護なところもある。お客様から仕事を教えていただく(お声を頂く機会)を作っていくことも重要。
・社長に現場に赴いてもらいビジョンやミッションを伝えてもらう必要性がある。

 

(2回の対話を異なるチームで行うことで、意見を重ね合わせる)

(「Google Jamboard」を駆使し、立場や距離にとらわれない会議がスムーズに)

 

ガスパルカフェを終えて

開催前には「積極的な意見交換が行われるだろうか…」、「皆さんに趣旨を把握してもらえるだろうか?」といった不安があったものの、初めての「ワールドカフェ」は大盛況のうちに幕を閉じました。

事前に立てられた「問い」とその答えからは、若手の満足度、将来キャリア、現場へのビジョンの伝達、働く喜びといった、今後につながるキーワードが散見され、ガスパル内部での変革のきざしが感じられました。今回のガスパルカフェは、こうした“思い”の受け皿となると共に、部門や役職を超えた、有意義なディスカッションの場になったようです。

せっかく出てきたアイデアは整理して、重要度に合わせて取捨選択することが大切です。そして、対話を今回だけで終わらせるのではなく、調査後、一年の振り返りなど、節目のタイミングで開催することで、さらなる効果が期待できます。そこに合わせて将来のビジョンに取り組み、実行チームや委員会等を作って、実行のサイクルを回していくことが、今後の流れとなるでしょう。

 

立場を超えた気さくな意見交換が、組織を活性化
「ガスパル・カフェ」の活用法

ガスパルカフェが提案された目的は、経営層も含めた従業員の方々が集まり、対話を通して多くの気づきを得て、未来に繋げてもらうことです。ワールドカフェの手法は多くの企業やビジネスの場で効果をあげており、実際に体験した人が現場に戻って各部署、部門で実施されることも期待されます。

準備から開催までの運営を担ったメンバーは、今回のワークショップにどのような感想を持ったのでしょうか。企画部部長の高橋道仁様、企画部TQM・ES推進課の芳賀沙也佳様、石川理紗様の3名にお話をお聞きしました。

Interviewee:
高橋 道仁 氏
(株式会社ガスパル 企画部部長)
芳賀 沙也佳 氏
(株式会社ガスパル 企画部 TQM・ES推進課課長)
石川 理紗 氏
(株式会社ガスパル 企画部 TQM・ES推進課)
辻森 ひかる 氏
(株式会社ガスパル 企画部 TQM・ES推進課)

Interviewer:
荒木 美佐緒
(リアルワン株式会社 従業員満足度調査・360度評価 担当)
 

<ポイント>
・ワールドカフェの実施で、経営層とも「忌憚のない意見交換」が可能に
・ワールドカフェでは“決めない会議”というポリシーの共有が大事
・従業員満足度調査の結果やワールドカフェの手法を水平展開し、組織の活性化

ワールドカフェを開催してみて、率直なご感想をお聞かせください。

芳賀

当社の場合は役員の方々にも参加していただきましたが、社員である私たちでも経営陣の経営に対する考えといったものを聞く機会はそう多くはないため、とても勉強になりました。

各チーム内の対話も、あまり盛り上がらない場合はこちらから促す必要があるかと思いましたが、積極的に意見交換ができており安心しました。

石川

呼びかけた私たちも初めて、参加する皆さんも何をするのか理解しきれていない中での開催で、あまり効果がないかもしれないという不安がありました。でも実際やってみて皆さんに活発に意見を言ってもらえ、普段からこういった場があると良いのかなと感じました。

プロジェクトや会議のような、結論を出さなければならない場での意見交換は社内でもよくありますが、会社内での立場を忘れ、結論を考えない自由な発言は初めて聞いたので、親近感が沸きました。

高橋

良い意味で想定通りかなと。芳賀や石川と違って、私は普段から役員層の率直な意見を聞く機会があったので、出てくる意見そのものに驚きなどがあったわけではないんです。

ただし、決めないで良い会議はガスパルにはあまりありません。会議やプロジェクトがあると必ず何らかの結論を出そうとする、結論を出そうとすれば、ともずれば忌憚のない意見は、自分の言ったことに責任を持たなきゃならなくて、「ではどうすればいいの?」、「どうするつもりなの?」と迫られてしまうこともあります。それは会社としては当然のことでもあります。

ただ、ワールドカフェにはそれがないので、直感的に感じていることを言葉に出せるところがメリットだろうと臨みました。今回、想定通りフラットな立場からの忌憚のない意見を交換して、多くの気づきを得られたのは貴重な場でしたね。

高橋様は色々と社内調整等もしていただきましたが、具体的にどのようなステップで準備をされましたか。

高橋

リアルワン様にしっかりした全体像のご提案をいただいたため、こちら側の準備はさほど大変ではありませんでした。どちらかといえばリアルワン様との打ち合わせで、私たちが内容を理解するのが一番のポイントだったんじゃないかなと思います。

ワールドカフェは良くも悪くも決めない会議で、普段やっているゴールや到達点を目指す会議とは違います。あえて挙げるなら、役員の方々に「結論出しをする場ではない」と共感していただくことが多少大変だったかなと思います。

一方で、新しい取り組みに対して、やってみようかという風土もある。リアルワン様が直前まで雰囲気作りを進めてくれて、社長の橋本も中身が良さそうだからやってみようと言ってくれたので、社内説明での苦労はありませんでした。

私たちもワールドカフェの実施を受け入れていただけるか、社内調整でOKがもらえないこともあるかなと想定していたので、社内で交渉をしていただいて本当にありがたかったです。

高橋

芳賀、石川、辻森の事務局側が、具体的に進め方のイメージを持てていたのが、しっかり運営できた要因だと思っています。
3名は相手が社長や役員層だったのである種のプレッシャーを感じていたと思いますが、それも前段の打ち合わせで、ルールや「Google Jamboard(※2)」といったツールの使い方を教えていただいたり、各ミーティングルームを体験させていただいたりしたのが役立ちました。

当日は人数的に3チームに別れていましたが、それぞれの班に事務局がサポートに入っていたので、不安はありませんでした。私も事務局としてフォローする必要はまったくなく、自分の議論に集中できましたね。

石川

「Google Jamboard」は、ワールドカフェ後に使わせて欲しいと社内の別な部署から問い合わせをいただきました。皆で一つのデータを編集するのが新鮮だったようです。

私どもとの打ち合わせがお役に立てたということですが、それ以外に準備で特に力を入れた点や工夫した点などはございますか。

芳賀

対話を促す上でのテーマが大切だと思っていたので、「問い」をどうしようか話し合いをしました。

高橋

同じ趣旨、同じ意味の「問い」を立てるにしても、言葉一つでネガティブにもポジティブにも伝わってしまいます。その辺の言葉の言い回しでだいぶ苦労して、何度も相談を受けました。

今年の従業員満足度調査の展開について、今回ワークショップを取り入れたことで例年と違う流れがあれば、その点についても伺えればと思います。

高橋

例年と今年で急に違いが出るようなことにはならないでしょう。

弊社は毎年「ES向上委員会」を開いていますが、従来は課題なども自分たちで「これが課題では」「このようなES向上委員会にしませんか」という感じでした。

それが、今回のワールドカフェを通して、役員層がどんなことを課題として認識しているか少しわかった上でのES向上に関する取り組みになります。前提条件として課題の共有ができているので、そこからの積み上げがしやすくなるかなと、個人的には感じています。

石川

従業員満足度調査の結果について、これまでは管理職、所長までには全社会議の場などで、こういう結果でしたと伝えていました。しかし、それでは管理職が考えて下に話さなければ伝わりません。

芳賀

そこで、初めて今年は結果を「通達」という形で全社に開示させていただきました。感想などは特に募っていませんが、社員の皆さんが実際の数値などを見られるようになったことで、会社の強みや改善点が可視化できてよかったと思っていただけていると良いです。

高橋

なんとなくですが私たちもワールドカフェの手法を把握したので、意見の交換という意味で、次回のES向上委員会の冒頭に取り入れるなどの工夫はできそうな気がします。

もし良い手法だなと感じた人がいれば、各々が持ち帰って、事業所等でそのやり方を実践してもらえればいい。一つの我々の武器になりそうなツールかなと感じています。

今回このようなワークショップを提案させていただのは、ガスパル様の文化に馴染むのではという考えもあったので、ぜひ社内でも今回の知見をご活用いただきたいです。

高橋

いきなり「ワールドカフェ」っていう手法があるからやって、と言うのはちょっと難しいと思うので、私たちが主導して巻き込みながら、「いいねこれ」と思ってもらって、その人から順次広がっていけば効果を発揮していくんだろうと思っています。結論を出さない話が色々な事業所ごとに展開されれば、もっと組織は活性化されるんだろうなと本気で考えています。

石川

社内で浸透させたい気持ちはあるので、運営側として広める努力が必要です。

なかなかすぐには難しいかもしれないので、この先2、3年かけてそういった文化が根付いていけばいいなと思っています。

最後に来年以降の従業員満足度調査の活用など、今後の展望などをお聞かせいただければと思います。

高橋

これまで通りPDCAをしっかり回していくことです。結果を受けて分析して、その中でどうすればいいかという改善策を、会社として考えて手を打っていく。打った手に対しても、従業員満足度調査を実施することで社員の忌憚のない声を確実に拾って、それを経営者共々真摯に受け止めて、その上で改善策を考えてやり続けるサイクルを回すことが一番大切だと思っています。

芳賀

私たちは事務局として従業員満足度調査を実施していますが、この結果は経営層のみが受け止めるものではないと考えています。社員のひとり一人を巻き込んで、自分や他の社員の満足度を考えていけるようなものにしたいなと思います。

高橋

満足度が上がった従業員が、最終的にはお客様サービス品質の向上を考えて誇りを持って働いてくれて、そのお客様がガスパルという会社の良さを実感してもらえたら、我々の進化ややりがいにもなるかなと思っています。

(左から、株式会社ガスパル 企画部 TQM・ES推進課 石川 理紗氏、同社 企画部 TQM・ES推進課課長 芳賀沙也佳氏、同社 代表取締役社長 橋本 俊昭氏、同社 企画部部長 高橋 道仁氏)

※2 Google Jamboard…離れた場所からでもリアルタイムで簡単に「描画、画像配置、メモ」等のアイデアを形にして共有できる、共同作業に最適なデジタルホワイトボード。

株式会社ガスパル

業種:エネルギー事業(LPガス・都市ガス・太陽光) コインランドリー事業 LPガス設備工事

従業員数:993人(2021年3月末現在)

サービス名:従業員満足度調査

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[営業時間] 9:00~18:00