SEMCO社(ブラジル)訪問
ブラジル連邦共和国のSEMCO社(以下、セムコ社)を視察させていただきました。
セムコ社は、現在、従業員約3,000人規模のコングロマリット企業です。ある調査会社の調査では、ブラジルの学生の「就職したい企業No.1」に選ばれています。
そして、その革新的な経営手法は世界的にも有名で、毎年、世界中の大企業の経営幹部が同社の成功の秘訣を学ぶために訪れています。
また、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学等々のビジネススクールでは、教材として数多く取り上げられ、同社のオーナーであるリカルド・セムラー氏自身も大学で教鞭をとられています。
既にお読みになった方もいらっしゃる思いますが、セムラー氏の1993年の著書、MAVERICK The Success Story Behind the World's Most Unusual Workplace(邦題:セムラーイズム 全員参加の経営革命)
は、全世界においてベストセラーになっています。
今回の訪問は、以前より同社の考え方に強い感銘を受け、「一度訪れ教えを請いたい」と思っていた願いが叶ったものです。
世界中のあらゆる企業が、その成功や発展のため、社員のモチベーション、自立性、責任感、創造性を引き出したいと願い、様々な試みを行っています。ただ、それに成功している企業は極僅かです。
ビジネスは最終的に"人"と言われますが、セムコ社は正に、それらを引き出すことに成功し、成長を遂げてきた企業なのです。
しかし、ここまでは本や雑誌、論文等でも得られること。
そうではなく、それだけ稀有な存在であるセムコ社の実態を、実際にこの目で確かめ、
間接的なものからでは伝わらない"何か"を、実際に肌で感じ取りたいと考え訪れました。
■初日
本社:セムコ社本社を視察。
人事担当者からセムラー社の歴史、哲学、マネジメント手法等についてご紹介いただきました。
当社事業との兼ね合いから、「満足度調査」「360度評価」の実施と運営についても深くお聞きすることができました。
また、社内を見学させていただき、その雰囲気を体感させていただきました。
学校:セムラー財団が運営する学校(幼稚園?高校)を視察。
校長先生自らご紹介いただき、セムラー社の根本をなす"民主主義による経営"を、学校運営に導入しようとする試みをご説明いただきました。
■二日目
工場:今では希少となったセムラー社の製造工場を視察。
セムコ社を一躍有名にした工場運営の手法を、役員、現場責任者の方からご紹介いただきました。
サービス業への転換が急激に進み、今では視察した工場が唯一残ったアセンブリーラインとのことでした。
サテライト会社:セムコ社から独立した企業を視察。
いくらセムコ社の元社員が設立した会社とはいえ、その哲学を一朝一夕に導入することは難しいことだとご紹介いただきました。
どの職場のどのご担当者にお会いしても、まるで経営者かと見間違うばかりの自信と確信に満ち溢れた姿でした。
書籍に書かれたセムコ社の実情は、決して誇張されたものではなく、本当にここに実在するのだと感じ取ることができました。
今回の我々の視察は、セムコ社にとってほぼ何のメリットもない視察にもかかわらず、同社の方々は非常に暖かく迎えて下さり、熱心かつ丁寧にご対応いただきました。
このような時代、なかなかそのようにできるところはございません。やはりこれも"人"を大切にする会社だからこそできることだと感服いたしました。
セムコ社の皆さまに、この場をお借りして深く御礼申し上げます。
2010年11月30日
青山 愼
更新年月日:2010.11.30


