- 青山:
- ここまで説明して頂いて、一貫しているのはやはり最初に戻りますが「対話」ということなのでしょうか?
- 鵜飼:
- そうですね。
色々な試みを通して普段しゃべれない社員とコミュニケーションをとることが出来ますからね。
満足度調査の結果を見ると、何が良かったかは分かりませんが、いろんなことが貢献してきているということが分かります。
もちろん会社の業績の良し悪しの影響が出ることは出ます。それはしょうがないですよね。
- 青山:
- ご提示頂いた過去の調査結果を拝見すると、軒並みスコアが上がっていますね。
- 鵜飼:
- 逆に言うと、何かを試みて実施すると満足度は上がるんだなということですね。
- 青山:
- 御社では毎年調査をやられているとのことですが、どんなスケジュールで実施されているのでしょうか?
- 鵜飼:
- 11月半ばから約3週間、12月頭までです。回答自体に時間はかかりません。
ただ、書きたい人は全ての項目に対して意見が付けられるようになっています。
個人が特定出来るものや誹謗中傷以外のものは、基本的にイントラで回答を出しています。
その準備に12月中旬から1月中旬位までかかります。それから公開です。
- 青山:
- では、1月中旬のキックオフ後に「去年はどうでした」と発表するわけですか?
- 鵜飼:
- 全部のコメントが出せるかどうかは分かりませんが、できるだけキックオフのときには出したいと思っています。
- 青山:
- やっぱり「対話」をする、結果を公表すること、「やるべきこと」「やれること」をきちんと公表することが
大事ということなのでしょうか?
- 青山:
- 振り返ると10年にわたって満足度を高めようとされてきたわけですけれど、
それは御社にどんな影響を及ぼしたと思われますか?
- 鵜飼:
- 風通しの良さですね。それは間違いないと思います。
ただ、この先、組織の規模に合わせて何らかの工夫変更をしていく必要はあると思います。
対話方式だけだと限界が出てくるだろうと考えます。
じゃあそれに代わるものって何があるのかと問われると、まだ模索中です。
- 青山:
- なるほど。風通しを保つことは、具体的にどのようなところに役立つのでしょうか?
- 鵜飼:
- 経営者側から見ると、分かり易いということですね。
人が分かるというのは経営にとっては重要なことですからね。
- 青山:
- 最後に、満足度調査をされるにあたって大事なことは何だと思いますか?
- 鵜飼:
- それは「継続性」と「フィードバック」ですね。 評価フィードバックは6年目です。
インタビューを終えて
企業経営の格言として「ピンチをチャンスに変える」とよく言われるが、日本ATMの発展と活躍はまさにその好例といった観がある。
リストラ的意味合いの強い創業過程で「従業員の満足」や「従業員との対話」の大切さに気づき、それらを経営の中心に据えることで未来を創り出してきた。
インタビューで紹介した数々の取り組み、新しいビジネスアイデアなどは従業員の声から生まれており、意見を吸い上げる仕組みが強固に出来上がっている。
これは、たとえ他社が望んだとしても一朝一夕に真似ることのできない日本ATMの“真の強み”である。
急激な変化の起こる現代のビジネス環境下において、今後もその強みを活かすことで柔軟な対応ができ、次のステージへと成長していくと思われる。
interviewer:青山 愼(リアルワン株式会社代表取締役)